旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:きくいも
難易度:★★★★★
生活習慣病の予防に貢献するスーパーフード
自然食品のお店では見かけることが多い「きくいも(菊芋)」。近年の健康食品ブームにより、旬の11月~12月には生のきくいもを販売するスーパーや青果店も徐々に増えてきました。
菊に芋という表記のため、菊の花の根塊と思っている人もいるかもしれませんね。しかし、キク科ヒマワリ属の多年草で、キク科ではあるものの、ひまわりの仲間。花が菊、根が芋に似ているため、きくいもという名がつけられたのです。
原産地は北アメリカで、アメリカの先住民たちには古くから食されている野菜ですが、日本では江戸時代末期に飼料用作物として輸入されていました。
日本で食用とされるようになったのは、第二次世界大戦の食糧難のとき。害虫などに強く繁殖力が強いため作付統制野菜に指定され、栽培が推奨されたのです。
きくいもの塊茎(かいけい)と呼ばれる根の部分は色や形はしょうがに、香りはごぼうに似ています。
きくいもは生でも加熱しても美味しくいただけます。生で食べるとシャキシャキとした食感、加熱するとホクホクした食感に変化します。
生食する場合は、味噌漬けやしょうゆ漬けにしたり、薄くスライスしてサラダにしたりと、さまざまな料理に活用できます。
また、炒めものや天ぷら、素揚げなどにしても美味です。
健康食品のお店などでは、薄くスライスしたきくいもを油で揚げた「きくいもチップス」や、乾燥したものを粉末にした「きくいもパウダー」、「きくいも茶」なども販売されています。