旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■長めです
正解:へちま
難易度:★★☆☆☆
沖縄では夏の定番野菜です
「へちま」と聞くと、まずイメージするのは、たわしやボディスポンジではないでしょうか。
乾燥させたへちまの繊維は古くからたわしやスポンジとして利用されてきました。しかし、へちまはウリ科の野菜であり、若い果実は食用としても美味しく食べられるのです。
旬は夏から初秋(6~9月)。気温の高い時期にぐんぐん育ち、1本のつるから何本もの実をつけます。もともとは熱帯アジアが原産で、日本には江戸時代初期に中国から伝わったとされます。
沖縄では「ナーベラー」と呼ばれ、夏の定番野菜として広く親しまれています。
クセのない味わいが特徴で、加熱するととろけるような食感に。
もっとも有名な料理が、沖縄の郷土料理「ナーベラーンブシー」。これはへちまと豚肉、豆腐などを炒め煮にして、味噌や出汁で味を調えた一品です。
そのほか、カレーや味噌汁の具にしたり、シンプルに塩炒めにするのもおすすめ。また、薄くスライスして天ぷらにすれば、ふわっとジューシーな独特の食感が楽しめます。
茎を切っておくと液体がしたたり落ちます。これが「へちま水」と呼ばれる天然の化粧水。江戸時代にはこのへちま水が肌の調子を整える美容水として珍重され、薬用としても利用されてきました。
いまでも無添加化粧品などに利用されることがあり、自然派コスメとして根強い人気があります。