ラーメンを食べ歩いていると、なぜか忘れられない一杯に出合うことがある。旅先で偶然入った店、地元で長く愛されてきた食堂――。有名店や行列店とはまた違う、その土地でしか出合えない味だ。全国各地のそんな一杯を食べ歩いてきたのが、「TRYラーメン大賞」の審査員たち。2026年版の『TRYラーメン大賞全国版』では、彼らの「心に残る最高の一杯」に注目している。
今回は、その中から「しおラーメン」をピックアップ。福島、群馬、和歌山で出合った3杯を紹介する。わざわざ足を運んででも食べたい一杯には、どんな魅力があるのか。審査員の言葉とともに見ていこう。
「塩ダレと出汁が呼吸を揃え、重層的な『旨み』の世界観を構築」福島県・喜多方市『喜多方 満喜』
まずは、審査員・田中さんがセレクトした、福島県・喜多方市の『喜多方 満喜』をご紹介。
田中さんは「塩ダレの上質な旨みの傘の下に動物系のコクと魚介の滋味を睦まじく寄り添わせ、重奏感のある味わいを演出。時が経つにつれて塩ダレが出汁と呼吸を揃え、豊潤の極みへと舞い上がる」と賛辞を贈る。
喜多方を代表するラーメン店『貴一』店主の息子である吉田一史さんが、10年間の修業を経てオープンさせた人気店。喜多方ラーメンの伝統を踏襲しながら、自らの味を追求している。
「味はもちろんですが、大切にしているのはお客さんが最初にラーメンと接する“見た目”。塩ラーメンはとくに、クリアなスープとキレイな盛り付けを意識しています」(吉田店主)。
ホタテの貝柱と昆布、水のみでとるスープは、シンプルかつ深い味わい。煮豚を炙ったトロトロのチャーシューも美味。
■『喜多方 満喜』
[住所]福島県喜多方市字西四ツ谷59
[電話]なし
[営業時間]7時~14時、日曜9時~14時(材料なくなり次第終了)
[休日]月
[交通]JR磐越西線喜多方駅より車で5分







