『ジロトンド』@神保町
エミリア・ロマーニャ州の滋味深い郷土料理を、個性あふれるワインと
この店の料理は決して華やかなではない。だが皿から立ち上る香り、口に含んだ時の旨み、そして余韻……それらが一体となって押し寄せる様は、まさにイタリアなのだ。
シェフの阿部さんはイタリア北東部· エミリア・ロマーニャ州で6年半修業し、その地の春夏秋冬を舌と体に刻み込んで帰国したというから、なるほど納得。
ズッキーニの冷たいズッパ900円
ここに来たらアラカルトで自由に楽しむのがいいだろう。料理の分量も調節してくれるうえ、ワインも予算と飲みたい分量を伝えれば安心だ。前菜からデザートに至るまで、すべてが素朴かつ上品、そして温かい。こんなにやさしい気持ちになれるイタリアンはそうはない。
[住所]東京都千代田区神田神保町1-36-1 新神保町ビル1階
[電話]03-5244-5245
[営業時間]17時~24時(フード22時LO)、土15時~22時(フード21時LO)
[休日]日、不定休あり
[交通]地下鉄半蔵門線ほか神保町駅A5出口から徒歩5分
『大衆イタリアンMATILDA GINZA』@新富町
オープンエアのフロアはこれからの季節、最高です!
「クラッシックな料理が好きなんです」とニコニコ話すのはシェフの福井さん。そういえば黒板メニューに並ぶのはオーソドックスな定番ばかり。テーブルに運ばれてくる皿も飾り気はないけれど、食欲を刺激するパワーは全開だ。
つきじ宮川商店鶏むね肉ロースト~焦がしバター~2200円
スペシャリテの鶏むね肉ローストも、イカ墨のパスタも出てきたとたんに秒速で胃袋に消えていく。ワインもカジュアルな価格帯が中心だから「ワイン1本と3品、1人5000円で満足できますよ」とキッパリ。なんと頼もしいのだろう!
開け放たれたオープンエアの空間から楽し気なムードが漂い、前を通ると思わず吸い込まれそうになる。
[住所]東京都中央区新富2-2-8 榎本ビル1階
[電話]03-6280-3200
[営業時間11時半~14時(13時半LO)、17時~22時(21時半LO)、金~23時、土・日・祝16時~23時(各22時半LO)
[休日]無休
[交通]地下鉄有楽町線新富町駅3番出口から徒歩1分
『falo』@代官山
焚き火を囲んだ一体感のあるカウンター。炎が食欲をそそる!
オシャレで高級なイメージの強い代官山にありながら、気負わずに過ごせる店だ。
その秘密は、料理の味と焚き火にある。料理は華やかな見た目ながらも、味はシンプル。ミートソースなら、材料は肉と野菜のみ。複雑な味や香りはないので、すぐに「美味しい!」と感じられる明快さが魅力だ。
桜マスの藁焼き温泉卵とハーブの香り2000円
そして、ロの字型のカウンターの中央の焚き火。シェフが食材を焼くたびにボウッと炎が上がり、炭や藁の燻香が店内をフワッと満たす。一説によれば焚き火にはリラックス効果があるそう。だから、このカウンターは居心地がいいのかな。食欲がそそられるだけでなく、心もほどけていくのだ。
[住所]東京都渋谷区代官山町14-10 Luz代官山地下1階
[電話]03-6455-0206
[営業時間]17時~23時(21時半LO)、土・日・祝は15時~23時(21時LO)
[休日]木
[交通]東急東横線代官山駅北口から徒歩4分