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欧米に輸出されていた“ホワイト” 需要増で再び“北海道の大地の宝”へ

ホワイト=缶詰、生食=グリーンというイメージが強かったアスパラガスだが、近年では生食用でもホワイトアスパラに脚光の機運(Photo/karepa-Stock.Adobe.com)

ところで、アスパラガスには主にグリーンとホワイトがありますが、生食より瓶詰で見かけることの多いホワイトは、遮光して育てられます。したがって、太陽光に当てて合成されるルチンやβカロチンはほとんど含まれず、替わりに免疫力をアップさせるサポニンの含有量が多く、柔らかく強い甘みがあります。

欧米ではホワイトが主流ですが、日本では大正時代、北海道開拓使によって冷害に強い作物として導入されたのが、食用としてのアスパラガスの始まりです。試行錯誤の栽培の末、主に瓶詰加工されたホワイトアスパラガスは欧米に輸出され、飛躍的に生産が増加。当時、グリーンはほとんど出回っていなかったそうです。意外にも!? グリーンよりホワイトが先に食されていたのです。

しかし、昭和50年以降、中国でホワイトアスパラガスが大量生産されるや否や大きな打撃を受け、輸出は激減。ホワイトに比べ、栽培に手間のかからないグリーンに移りました。それでも近年、生食用のホワイトアスパラガスの需要を受け、再び“北海道の大地の宝”を復活させる機運が高まっています。

最後に、アスパラガスの原産地は南ヨーロッパからウクライナにかけてと言われています。どんな天候であろうと、誇らしく大地に踏ん張るアスパラガスのように、いまを勇ましく生きるウクライナの人々が、再び笑って食卓を囲む日常が一刻も早く訪れることを切に願ってやみません。

※現在は当時の状況と異なる場合があります。

文/中島幸恵、漫画/うえやまとち、メイン画像/HLPhoto-Stock.Adobe.com

◆『クッキングパパ』とは?

福岡市博多を舞台に、商社の営業課に所属するサラリーマン、荒岩一味が家族や同僚、友人らに得意な料理の腕前を披露、食を通じて周囲の人々に笑顔とパワーを与える物語。作中に数ある料理のレシピは、定番料理からオリジナルメニュー、地元九州の郷土料理まで多岐にわたり、詳細なイラストとポイントを押さえた簡潔な説明はいま、すぐ作りたくなると好評を博している。

週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で1985年から連載している人気シリーズで、2022年5月現在、単行本は161巻。

※「おとなの週末Web」の記事では本稿紹介の漫画、クッキングパパ 「COOK.129 政(まさ)さんのアスパラガス」を一話丸ごと読むことができます。

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中島幸恵
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