香ばしい生地と、その上の酸味あるトマトソースやとろりとしたチーズ。大きく口を開けて頬張れば……この後の笑顔は言わずもがなです。そんな新店の三ツ星店をご紹介! 『ピザ ダヴィンチ トウキョウ』@白金台 凸凹なフチに旨さが宿…
画像ギャラリー香ばしい生地と、その上の酸味あるトマトソースやとろりとしたチーズ。大きく口を開けて頬張れば……この後の笑顔は言わずもがなです。そんな新店の三ツ星店をご紹介!
『ピザ ダヴィンチ トウキョウ』@白金台
凸凹なフチに旨さが宿った香ばしくライトな食べ心地
フチには不揃いの凸凹が浮き、それが焦げとなった一見無造作に思えるほど大胆な焼き上がり。そんな荒々しい風貌こそ、実は旨さの証明なのだ。
生地は国産や米国産など4種類の小麦粉をブレンドして檜のケースで呼吸をさせながら発酵させる。わずかな衝撃にも気を配るほど扱いは慎重だ。それを伸ばして約500度の薪窯に入れれば、内包した気泡が風船のように膨らんで、どこまでもサクッと軽やかな口当たりになる。
無骨な焦げ目だって香ばしくほろ苦い味のグラデーション。そこにフツフツのチーズが絡まれば、口福はまさに絶頂に!
[住所]東京都港区白金台4-2-7 桜なみきビル地下1階
[電話]03-6455-6950
[営業時間]12時~15時(フード14時、ドリンク14時半LO ※土・日・祝のみ)、17時~22時(フード21時、ドリンク21時半LO)
[休日]月・火
[交通]地下鉄南北線ほか白金台駅2番出口から徒歩3分
『ラ スタツィオーネ デッラ ピッツァ』@自由が丘
星形ピッツァには夢と希望とチーズがたっぷり詰まっています
「ピッツァの耳は残しちゃう」という人、手を挙げて。いやはや気持ちは分かります。味気ないのにカロリーはあるし……。
でも、ここのピッツァは違うんです。ふっくら膨らんだ耳は見た目に反してさっくり軽やか。低温長期発酵させた生地を高温で一気に焼くことで耳に気泡ができ、重さを感じない食感になるのだそう。
その生地に余白なく敷き詰められたソースや具材とのハーモニーも完璧だ。ひと口食べれば旨みの波に飲まれて、ああ…。気づいたら次の一枚に手が伸びている。
食べるほどにお腹が空く美味しさで、しばしカロリーのことは忘れよう。
[住所]東京都世田谷区奥沢6-33-9 内海ビル1階
[電話]03-6809-7225
[営業時間]11時半~14時半、17時半~22時
[休日]月
[交通]東急東横線ほか自由が丘駅南口から徒歩4分
『CRAZY PIZZA』@神楽坂
全粒粉入りの香ばしい生地 5千円超えの極上ピザも!
調布のイタリアン「ドン ブラボー」のピッツェリアが神楽坂に進出した。そのニュースに界隈の食いしん坊達は歓喜。
気になるピッツアはナポリ風でもローマ風でもない完全オリジナル。生地は挽き立ての国産小麦粉に全粒粉を4割ほどブレンドしたもので、運ばれてきた瞬間から香ばしい匂いが漂う。さらに生地自体の塩分を抑えることで具材やチーズの旨みを立たせており、口の中で両者が絡み合って、もう絶品!
店名を冠した「チンクエフォルマッジ」は日本で手に入る最高級の伊産チーズをこれでもか!と乗せた贅沢極まる一枚だ。
[住所]東京都新宿区天神町1-2
[電話]070-2008-1910
[営業時間]12時~15時(14時LO)、18時~22時(21時LO)、土・日・祝16時~22時(21時LO)
[休日]水(他に月2回不定休あり)
[交通]地下鉄東西線神楽坂駅2番出口から徒歩3分
『ピッツァリア ブガンヴィッレ広尾』@広尾
粉の配合からこだわる職人の思いが詰まったスペシャリテ
名ピッツェリアが店名を改め新装オープンした。進化した味は予想以上。ピッツァから漂う素材が調和し合った時にのみ醸される香り……。誘われるように口に運べば、サクッジュワッ。なんだこれ!生地が軽い、何より口に広がる旨みが尋常じゃない。
真のナポリピッツァ協会から認められた同店では、生地にこだわるのはもちろんのこと具材の味の出し方に気を配る。例えばトマトソース。焼き上がり時の状態から逆算し、ホールトマトを果肉の食感を残すよう手で潰すという。
「美味しい」のために手間を惜しまない。間違いない良店の証だ。
[住所]東京都港区南麻布5-15-25 広尾六幸館1階
[電話]080-1032-0341
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO)、17時半〜21時
[休日]月
[交通]地下鉄日比谷線広尾駅1番出口から徒歩1分
『ペルケノ』@中板橋
手ごねで生まれる軽やか食感 女性職人の本気の一枚を!
イタリアでの修業中に店主の小俣さんが出合ったのがピッツァイォーロという職業。ひとつのジャンルを突き詰める姿に魅せられ、帰国後すぐにまだ東京でも数少なかったナポリピッツァの店の扉を叩いた。
独立したのは子育てのため。第2・4土曜以外は基本16時までと短い営業ながらも、全力投球する構えは崩さない。
ミキサーは使わず手で練ってから2日間かけて発酵熟成させる生地は、サクッとした実に軽やかな食べ心地。前菜や肉料理も準備万端で、ワインを傾ける客も多いそう。この店を通して女性料理人としての働き方も伝えている。
[住所]東京都板橋区中板橋26-7
[電話]080-3609-0815
[営業時間]11時半~16時(15時半LO)、第2·4土のみ17時半~21時半(21時LO)
[休日]日・月
[交通]東武東上線中板橋駅北口から徒歩1分
『ピッツェリア ソル』@新高円寺
こだわり生地+高温窯+短時間が生む軽やかな美味しさ
ご夫婦で切り盛りする小さなピッツェリア。ふたりともピッツァ職人で、同じ発酵・熟成させた手練りの自家製生地、薪窯、ソースを使いながらも、ふたりが焼き上げるナポリピッツァは微妙に味が違うのだ。
ご主人の相川さんは500度で短時間、妻の宮本さんはやや温度を落として少し長めに。結果、どちらも生地の旨みをふんだんに楽しませつつ、相川さんのものはサクッと軽やか。宮本さんのものはふんわりもちっという仕上がりなのだ。ピッツァのなんと奥深いことよ。
2~3人で訪れて、同じメニューの食べ比べも面白い。
[住所]東京都杉並区高円寺南2-7-2小宮ハウス1階
[電話]03-5929-9156
[営業時間]11時半〜15時、17時〜22時半(22時LO) 、水のみ12時〜14時半、17時〜22時半(22時LO)
[休日]火
[交通]地下鉄丸の内線新高円寺駅から徒歩3分
撮影/大西尚明、取材/菜々山いく子
※2022年6月号発売時点の情報です。
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