「糖分」「糖類」「糖質」 何が違う?
「糖分」というのは一般的な表現で、砂糖のような甘味料のことをおおまかに指す言葉です。食品表示基準や栄養表示基準では「糖分」という表現は用いません。食品表示基準や栄養表示基準で用いるのは「糖質」と「糖類」という言葉で、以下のように分類されています。
「糖質」炭水化物から食物繊維を除いたもの
「糖類」単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないもの
単糖類と二糖類は甘味が強く、食品に添加される場合はおもに甘味料として使われます。一方、多糖類のように分子の大きさが大きくなると、甘みとして知覚されなくなります。片栗粉などのでん粉(多糖類)を考えてみればお分かりになると思います。つまり食品表示基準・栄養表示基準では、「甘味」を感じさせ、甘味料として使われるものを「糖類」としていると考えられます。
また、単糖類・二糖類の特徴として、消化吸収されるのが早いということがあげられます。単糖類は吸収まで数分、二糖類は吸収まで10分~1時間程度です。一方、分子の大きな多糖類では、吸収時間は3~4時間となります。したがって多糖類の方が血糖値の上昇が緩やかとなります。
糖質には「糖アルコール」というものがあり、砂糖よりはるかに甘味を感じさせるものも多くあります。天然のものも存在しますが、商品として売られているものの多くは人工甘味料です。糖類との違いは、小腸で吸収されにくく、カロリーがほとんどゼロだということです。また、摂取しても血糖値を上昇させないなどの特性があります。