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「ビタミンP」「ビタミンU」は?

そもそもビタミンってなに?
ビタミンは、生命に必須の栄養素で、人間が体内で合成できない、あるいは必要量を合成できない有機化合物です。ビタミンが不足すると、『夜盲症』や『脚気』(かっけ)など、さまざまな欠乏症が現われます。

おもに人間の活動のエネルギー源となる「3大栄養素」(たんぱく質、炭水化物、脂質)に、体の調子を整える働きのある微量栄養素である「ミネラル」(無機質)と「ビタミン」を加え、「5大栄養素」と呼ばれます。5大栄養素は人間が健康を維持するのに欠かせない栄養素で、食べ物から採り入れる必要があります。

ビタミン名が連続したアルファベットで表されないのはなぜ?
Vitaminという名前が付けられる際、その後も同様な微量栄養素が発見されることを想定し、Vitamin A、B、Cのようにアルファベット順に名づけることが提唱されました。その後数多くの研究者たちによって、ビタミンだろうと考えられる成分が報告されましたが、「重要な栄養分であるがビタミンの定義に合わない」、「後で再現できない、正体不明」、「すでに報告されたビタミンと同じ」などといったものが、除外または統合されました。

ビタミンB群については、最初に報告されたビタミンBが混合物であることが分かったため、ビタミンB1・B2・B3と分類し、その後報告された性質が似た成分にも数字を付けていきました。欠番があるのは、上記と同じ理由で除外、統合されたものがあるからです(参考[1])。

ビタミン様物質
「ビタミンP」は、かつてはビタミンと思われていましたが、その後数種類のフラボノイド(植物に広く含まれる有機化合物)からなる混合物であることが分かりました。また、かつて「ビタミンU」とされたものは、現在では「キャベジン」と呼ばれています。これらはビタミンの定義に合わないことから、現在ではビタミンから除外されていますが、ビタミンと似た重要な働きをする「ビタミン様物質」と呼ばれるものの一種です。

ビタミンは常によく聞く言葉だけど、なるほど、こういう「栄養素」だったんだね

(参考)
[1] 日本ビタミン学会ホームページ
https://www.vitamin-society.jp/

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圓岡太治
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