法律の知識は役に立っていないけれど
それが、ご覧の有り様である。
20代前半を軽く振り返ったけれど、大学院に入った23歳から、まるで全く異なる人生を歩んでいるように思える。
誰が想像しただろうか。
法律研究サークルで、他人の駐車場に立ち入るのは、住居侵入罪にあたるのかとかを一週間ああだこうだ話し合っていた、あの時の天パ坊主が、北海道で冠番組を持たせてもらって、こうやってコラムを連載させてもらっているのだ。
20代前半に積み重ねてきたものが、何も役に立ってねぇじゃねぇか。
ロケに出れば、楽しい現場になるように努めたり、スタジオでは変な空気感にならないように気を張ったり、けれど、他の出演者の邪魔にならないよう引くところは引いたり、何も生かせていない日々を過ごしている。
法律どこ行ったよ。
まさか、北海道で冠番組を持って、愛媛でラジオ番組を持つことになることになるなんて。
でも、まあ、あれだな。
きっとこの先の30代も、過ぎてしまえば、また訳の分からない島に辿り着いてたりするんだろうな。
自分の思った通りの結果を目指して努力していても、辿り着く先は、全く異なる場所だったりするだろう。
今は20代前半の努力が役立たなくても、そのうち役立つ瞬間が来るかもしれないし。
法律の知識が役立つ瞬間なんて、決して来ないで欲しいけれど。
理想ばかり追い求めず、時には流れに身を任せて、30代を思い返した時には、また、色々と思った通りに行かなかったなあ、それでもまあ良かったなと思えるような、年の取り方をしていきたいと思う。
前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で画力を披露したり、複数メディアでコラムを執筆するなど、マルチな活動で注目を浴びている。
ティモンディ
高岸宏行・前田裕太によるお笑いコンビ。コンビ結成は2015年、グレープカンパニー所属。高岸のポジティブなキャラクターや、二人の野球経験と身体能力などがバラエティ番組で引っ張りだこに。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』の登録者数は約25万人。