青ゆずの皮は「おろし金」ですりおろすし、香りを立たせる
手作りゆず胡椒の手順としては、青い皮の部分をすりおろし、こまかく刻んだ青唐辛子と塩を混ぜ合わせるだけです。
けれども単純なものほど奥は深く、また手間も半端なくかかります。作り始めた当初は、すべてフードプロセッサーでやったこともありましたが、それでは、ただの「青ゆずのみじん切り」にしかなりません。第一、香りが立たないのです。青ゆずの香りは、表面の青い皮をすりおろすことで際立ってくるのです。
しかも青ゆずは案外かたく、おろし金ですりおろすには1個あたり5分以上はかかります。なので、手首の力に自信のない方にはおすすめできません。
もうひとつの関門は、青唐辛子の扱い。唐辛子の実の中には白いタネがびっしりと入っています。このタネはすりおろしにくく、また食感の点からも取り除く必要があります。
そこで、青唐辛子は縦に包丁を入れて半分にし、スプーンなどでタネを取り除きます。
しかも辛み成分が強いので素手で扱うと、あとで手がはれたりもします。また、臭気も立ち、涙が出たり、目がかゆくなったりもします。当然、ビニール手袋や、ゴーグルをはめての作業。感染対策と同様の防備が必要なのです。
こうしたことで、青ゆずの皮と青唐辛子のタネの下処理だけでもけっこうな時間がかかります。まぁ、「半日がかり」という感じですが、オイラはまったく苦になりません。むしろ楽しいくらい。ジジイは偏屈なのです。