現地でノルウェーサバの旨さの秘密に迫る
ノルウェーサバジェンヌです。
やってきました! 世界有数の漁業王国・ノルウェー! その漁獲量は年間約27万トンを誇る。じつは日本はノルウェーサバの最大消費国。日本国内で流通するサバの約50%を占めている。
お世話になってます、ノルウェーサバ! ほんと、表敬訪問(涙)。
ノルウェーサバのおいしさの秘密は恵まれた自然環境にある。国土の半分以上が奥行きのあるフィヨルドに接し、山から溶け出した雪が冷たく澄み切った海に交じって魚の生育に最高の環境になる。
冷たい水温から身を守るためにサバはたっぷりと脂を蓄えることで、ノルウェーサバならではの魅力である「ふくよかでジューシーな脂」を堪能できるのだ。
ノルウェーの首都・オスロから、飛行機で約1時間。サバが水揚げされる、ノルウェー西海岸に位置するオーレスンの水産加工場へ向かった。
港ではなく、「水産加工場」なのは理由がある。
ノルウェーサバのおいしさは、徹底的な品質管理にもある。水揚げされたサバは、冷却された海水を入れた貯蔵タンクに保管。0度前後に維持した状態で、生きたまま運ばれる。
漁船は加工場に横付けして、そのままサバを特殊な真空ポンプで、注意を払いながら搬入する。
「水揚げから梱包までフルオートメーション」という最新鋭の漁業システムで、身体に傷がつきやすいサバを手で触れずに、そしてストレスを与えることなく工場に運び、すぐに加工することで高品質を実現しているのだ。
ノルウェーの漁船は、最新鋭の設備を備えている。ノルウェーではサステナブルの観点から脂がたっぷりのった、最もサバがおいしくなる9月~11月ごろのベストシーズンのみ漁を行う。さらに、厳格な漁業枠規定で資源を管理し、漁船ごとに個別漁獲量を割り当て。よって、漁船は効率的にシーズン内に漁ができるように、最新の技術で設計されているのだ。
国を挙げて、サバの品質保持のための新技術にも多額の投資を行い、釣り具、荷揚げシステム、冷蔵システムも最先端。
漁船はサバのためだけではなく、サバを漁獲するみなさんにとっても快適な「職場環境」だ。1500トンクラスの漁船の乗組員は、わずか7、8人。これも最新のクレーン機器などが搭載されているからこそ、なせる業。
乗組員にはそれぞれ個室が用意され、パーティールームや、ジムを備えている船も!
サバらしい環境から、サバらしい設備で搬入されたサバは、すぐに魚体選別機でサイズを分ける。
サバヌーヴォーはもちろん、もっとも大きなサイズのサバから、高品質のものを厳選。
サバの買い付けは「見た目」だけで行われるわけではない。日本から買い付けに来ている駐在員が検品を行い、実際にさばいてその品質を確認する。
JALUXでは、20年以上ノルウェーサバの買い付けを行っている。
今年、現地に駐在する坂元玲偉さんは「品質が良い魚は見た目がきれいですが、さばかないとわからないこともあります。内臓があるお腹の部分や身質の確認を行うことは欠かせません」と説明する。
「品質の高いサバは、お腹にある黒膜がきれいであること、身質は白すぎず赤すぎない色といった特徴があります」。
おいしいサバは、「中身も美しい」のだ。
約2か月にわたって、入荷のたびにサバの検品作業に携わる日々。「本当においしいノルウェーサバを、『サバヌーヴォー』として多くの方に召し上がっていただくために、がんばります」と笑顔で坂元さんは語る。
じつは、ノルウェーでのポピュラーなサバの食べ方は、おもに「燻製」と「サバ缶」。漁師さんは「塩ゆで」にして食べる場合もあるそうだが、レストランでサバのメニューを見かけることは、ほぼない。
サバを食する機会がとくに多いわけではないにもかかわらず「高品質」「適切な加工をされたサバ」が日本へ届く。
その理由のひとつとして、日本人駐在員のみなさんの徹底的な品質チェック、そのコンディションへのリクエスト、そしてノルウェー現地の関係者のみなさんが、きめ細やかに応えていただいていることもあるように思う。
ノルウェーサバの日本への輸入がスタートしてから約40年。日本とノルウェーの「サバマスター」たちの、プロフェッショナルな仕事が培った実績によって、いま、わたしたちは日本でおいしいサバをいただけるのか、と思うと感無量。
というところに、日本への出荷を待つ梱包されたサバヌーヴォーを発見!
待ってるよ~(涙)。
さあ、もちろん現地でサバを食べなくては!
獲れたての「旬」の「焼き鯖」!