一夜干し専門店渾身のみりん干しを使った「さばサンド」
続いて向かったのはJR長崎駅前『海産工房 梅のや アミュプラザ長崎店』。梅のやは1985年、茂木町で創業。化学調味料・保存料・着色料を一切使用せずに、手作業で仕上げた「一夜干し」が好評を博している。
「わたしたちが手掛けるのは『干物』ではなく一夜干しだけです」と語るのは、広報の田平千晴さん。
「魚に日光を当てて乾燥させるのではなく、冷風で乾燥させています。完全に乾かさずに水分を多く残すことで、魚本来の旨みを閉じ込めて、柔らかく仕上げられるのです」
長崎市内初の出店となるアミュプラザ長崎店には、そんなこだわりの一夜干しはじめ、鯖寿司、そして「さばサンド」が販売されている。
「さばサンド」に使われているのはもちろん自社の「さばのみりん干し」。
厳選した素材を手作業でさばき、丁寧に下処理。数種をブレンドした自然岩塩、長崎の老舗・チョーコー醤油の国産丸大豆本醸造醤油、信州産のモチ米とアルプスの清らかな伏流水で仕込んだ養命酒の「家醸本みりん」を合わせた調味液に漬け込む。魚に合わせて職人が仕上がり時間を調整して、作っている。
「一夜干しは、洋風にアレンジしてもおいしくいただけます。弊社の『さばのみりん干し』のおいしさをパンで味わっていただくために、試行錯誤を重ねました」と田平さん。
一夜干し専門店による渾身の「さばサンド」。素材も作り方も一夜干しどおり、こだわりぶりハンパなし! みりん干しは、粗目のパン粉につけて油で揚げる。
パンは、フライの衣感を楽しむために柔らかめ、味わいも「うちの『さばのみりん干し』のよさを消さない」(田平さん)ような風味のものを選んだそう。
さらに特製のタルタルソース。卵、玉ねぎ、マヨネーズ、隠し味にケチャップ、塩・こしょうを加えて「みりん干しに最高に合う」タルタルを作り上げた。
バンズにサバのフライ、レタス、タルタルソースを挟んで“みりん干しファースト”な「さばサンド」が完成! いざ、サバサンドにかぶりついてみよう。
わっ。わわわ。ザクザクした衣の中から、みりん干しの旨みが炸裂! 熟成したコクのある旨みに、タルタルソースがまろやかな援護射撃。そこにふわっとした甘みのバンズ。またまたこちらも軽快。「旨み軽快」。揚がっていてタルタル入りなのに、心地よく一気食い。のちに、口の中に旨みが、じわーっと残ってまたまた心地よし。
一夜干しのよさが閉じ込められた「さばサンド」に感動!
それにしても、長サバ市のサバサンドは「サバやか」(⇒さわやか、です)だ。ぜんっせん、まだまだイケますよ。