思い出の「零時社」へ
さて普段ならここで終わりになるんだけど、今回ばかりはそうはいきません。あの思い出があるんですものね。やはり松本御大の仕事場、「零時社」に行かなければ!
実は事前に調べてた。単行本に載ってた住所は旧住居表示によるもので、今は違ってしまってる。なので古いゼンリン地図と照らし合わせて調べてみました。すると東アニからも歩いて行ける距離だったことが判明。あの時、「これから打ち合わせ」と仰ってたのは、旧東映動画に行くところだったのかも知れないなぁ。そうだったとしてもおかしくないどころか、逆に自然ですからね。
更に現在では、「零時社」は移転してることも分かった。前の場所とそう離れてもいないところ。なのでせっかくなんで、両方に行ってみることにします。
まずは旧地。今は普通の人が住んでいらっしゃる。あぁ、こんなところだったかなぁ? ちょっと記憶と違ってた。でもここから、東アニの方へ歩いて行かれたんだとすると、自分の来た道を逆に辿られたことになる。うちに残る写真は、ここからあっち方向を写したことになるんだなぁ、と感慨に耽る。
次いで現在の「零時社」の方へ行ってみました。失礼ながら、ちょっと塀の中を覗くと、中庭に巨大な動輪が。あれ、『銀鉄』を表すシンボルですよねぇ。
2019年11月にイベントで訪れたイタリアで体調を崩されて以降、表には出て来られてない松本御大。今はここで静養中なんでしょうか。
一日でも早く、またお元気になられたお姿を拝見したいものです。
【『銀河鉄道999』のストーリー】
遥かな未来、人類は金に飽かせて自らの身体を機械化し、永遠の命を謳歌していた。しかし機械を買えない貧乏人はスラムに暮らし、明日をも知れぬ生活を送るしかなかった。
機械伯爵に母親を殺された少年、星野鉄郎(ほしの・てつろう)も後者だったが彼には夢があった。銀河鉄道999に乗って「機械の身体をタダでくれるという星へ行き永遠の命を手に入れる」のだ。
そんなある日、鉄郎の前に謎の美女メーテルが現われる。「一緒に旅をしてくれること」を条件に999号のパスをくれる。これで長年の夢を叶えることができる、と勇んで旅立つ鉄郎の前には、無限の宇宙と冒険の旅が広がっていた……
『和風だしの食事処 蓮華』の店舗情報
[住所]東京都練馬区東大泉2-7-27
[電話]03-5935-4981
[営業時間] 11時半〜14時、17時〜20時
[休日]水・日
※新型コロナウイルス感染拡大の影響で、営業時間や定休日は異なる場合があります。
[交通]西武大泉学園駅北口から徒歩約15分
西村健
にしむら・けん。1965年、福岡県福岡市生まれ。6歳から同県大牟田市で育つ。東京大学工学部卒。労働省(現・厚生労働省)に勤務後、フリーライターに。96年に『ビンゴ』で作家デビュー。2021年で作家生活25周年を迎えた。05年『劫火』、10年『残火』で日本冒険小説協会大賞。11年、地元の炭鉱の町・大牟田を舞台にした『地の底のヤマ』で日本冒険小説協会大賞を受賞し、12年には同作で吉川英治文学新人賞。14年には『ヤマの疾風』で大藪春彦賞に輝いた。他の著書に『光陰の刃』『バスを待つ男』『バスへ誘う男』『目撃』、雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編『激震』(講談社)など。2023年1月下旬に、人気シリーズ最新作『バスに集う人々』(実業之日本社)を刊行予定。