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頑張りを見守ることは、子どもの心を満たす

また、一緒に勉強することで、人間が持つ「認めてもらいたがる」という本能を刺激しやすくなります。隣で問題集を見ていれば、子どもがむずかしい問題を解けたとき、すぐにほめることができます。子どもは、「こんなことができる」という面を親に見せたいもの。そうやって頑張りを見守ることで、子どもは心が満たされ、勉強にも身が入るのです。

ですから、せっかく一緒に勉強をしているのに、「こんな問題も解けないの?」などと、おとしめるような言葉は避けましょう。「こんな問題も解けるなんてすごい」だとか、「お母さん(お父さん)にはむずかしい……」という声かけをすることで、子どもの気持ちをどんどん乗せていきましょう。

子どもがまだ小学生のうちなら、親も勉強をみることができますよね。子どもに行動させるために、親が先に行動してみるというのも有効です。できない問題に対して、「こうやって解くんだよ」と教えることもでき、進行がスムーズになります。

親と競争して問題を解く、というゲーム要素があれば、勉強の中に楽しい遊びの要素が加わり、「嫌なもの」という感覚が薄くなります。もちろん、中学・高校生になってからでも、たとえば、英語の穴埋め問題で、解答冊子を親が持ち、子どもがどんどん答えていく、というやり方などで共同作業が可能です。

それに、一緒に勉強することで、子どもと触れ合う時間、会話する時間を増やすことができます。会話をしているとき、人間の脳の前頭葉が活発化することがわかっています。前頭葉は、複雑なものを組み立て、整理するという働きがあります。つまり、勉強中に親子で話すことにより、勉強の効率もよくなるわけで、まさに一石二鳥です。

マンガと文/杉山奈津子(すぎやまなつこ)


杉山塾代表。1982年、静岡県静岡市に生まれる。静岡雙葉高校3年時の実力模試は「偏差値29」だったが、独学勉強法で1浪後、東京大学理科二類に合格。2006年、東京大学薬学部を卒業後は、作家、イラストレーター、心理カウンセラーとして活動。2020年、静岡市内に「杉山塾」を開き、小学生~高校生の学習塾代表として活動中。近著に『東大ママの「子どもを伸ばす言葉」事典』(講談社ビーシー/講談社)がある。

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おとなの週末Web編集部
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