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日本一の面積、東京都とほぼ同じ

高山市は、日本列島のほぼ中央に位置し、岐阜県の北部(飛騨地方)にある市。全国の市町村で最も面積が広い。その広さは東京都とほぼ同じ面積を有しています。

江戸時代から続く歴史的建造物や伝統文化が今もなお残る、風情ある町並みが人気です。また、車で50分ほど北に進むと世界遺産となった白川郷があります。

「飛騨中華そば」の歴史

飛騨中華そば(高山ラーメン)の歴史は今から80年以上遡ります。1938(昭和13)年、高山。当時の花街を引いて歩く屋台がありました。屋台を引く坂口時宗氏(1914~2008年)は、昼は高級料亭の金亀館で腕を振るう一流の板前でした。坂口氏は、東京・芝浦にあった料亭の雅叙園で修行をしている時、中国人の作る麺料理を見て、見よう見まねで中華麺の打ち方を覚えたようです。坂口氏が創業したのが、飛騨中華そばの元祖とされる「まさごそば」。今も現地で愛される人気店です。

屋台を引く坂口時宗氏

坂口氏曰く「若い頃は東京で支那そばを食べるのが楽しみであった」とのこと。京文化の影響を色濃く受ける高山の蕎麦やうどんは関西風。しかし、中華そばは関東風です。もちろん、元祖の坂口氏が東京で修行したからですが、高山が江戸幕府の天領となり、醤油文化が発達したという土壌も影響していると考えられます。

飛騨高山で「そば」と注文すると「中華そば」が出てきます。いわゆる「蕎麦」を頼む場合は「日本蕎麦」又は「生蕎麦」と云わなければ伝わりません。また、今でこそ「高山ラーメン」と言われるようにはなりましたが、ラーメンという呼称を使う店はほとんどありません。古い街並みの中に同化した店構えに「中華そば」の暖簾が下がり、軒先からはプーンと鰹節の香りが漂い、知らない人は、蕎麦店と勘違いする人が多くいます。

高山は蕎麦の歴史も古いですが、店舗数は中華そば店のほうが圧倒的に多く、地元の人も中華そばを常食します。

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「飛騨中華そば」の特徴 「スープとタレを一緒に煮込む」こと...
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