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愛子さまや悠仁さまを愛おしそうに見つめるおばばさま

やがてお子さま方はそれぞれよき伴侶を見つけてご結婚され、お孫さま方がお生まれになった。美智子さまはおばばさまとして、小さなお孫さま方の成長を目を細めて見つめられている。

悠仁さまがお生まれになり、愛子さまが翌春にご入学されるころ、平成19年のお誕生日の会見で美智子さまはお孫さま方とのふれあいについてこう述べられている。

「……祖母として幼い者と接する喜びには、親として味わったものとも違う特別のものがあること、また、これは親としても経験したことですが、今、また祖母という新しい立場から、幼い者同士が遊んだり世話しあったりする姿を見つめる喜びにも、格別なものがあるということは申せると思います。愛子は、眞子や佳子と遊ぶ時、大層楽しそうですし、眞子と佳子も、愛子を大切に大切にしながらも、大人とは異なる、子ども同士でのみ交せる親しさを込めて相手をしています。悠仁に対しても、二人の姉たちが、丁度小さなおかあさんのように気遣いつつ、しかも十分に手加減を知った無造作で、抱いたり着替えさせたりしている姿や、小さな愛子が、自分より更に小さい悠仁の傍でそっと手にさわっていたりする姿を、本当に好もしく可愛く思います」

両親の意向を大切にしながら見守っていこう、とされるお気持ちが伺われるお言葉である。美智子さまは、おばばさまとしてお孫さま方に何かを教えるというより、ご成長の様子を愛おしく大切に見守られているのだろう。(連載「天皇家の食卓」第9回)

果樹古品種園 リンキ(ワリンゴ)

文・写真/高木香織
イラスト/片塩広子

参考文献/『皇后さまと子どもたち』(宮内庁侍従職監修、毎日新聞社)、『あゆみ ――皇后陛下お言葉集』(宮内庁侍従職監修、海竜社)、『美智子皇后「みのりの秋」』(渡辺みどり著、文春文庫)

高木香織
たかぎ・かおり。出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』、カレンダー『永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。

片塩広子
かたしお・ひろこ。日本画家・イラストレーター。早稲田大学、桑沢デザイン研究所卒業。院展に3度入選。書籍のカバー画、雑誌の挿画などを数多く手掛ける。挿画に『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(ともにこう書房)、『美智子さま いのちの旅―未来へー』(講談社ビーシー/講談社)ほか、著書(イラスト・文)に『私学の校舎散歩』(みくに出版)。

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