味も大切。でも、もっと大切にしたいのが……
肥「そもそもの素材が寿司用のクオリティだから、調理しても抜群なんだよね。ところでいく子ちゃんの担当は“町寿司”だっけ、だいぶ苦労したみたいだけど?(笑)」
菜「そうなのよ!なんせ取材拒否連発だからね。常連さんだけで手いっぱいって店も多かった」
松「町寿司って一見で飛び込むの、勇気いるわよね」
菜「うん、チェーン店だとある程度、質とサービスが担保されているけど、個人店の町寿司だと行ってみるまで分からないしね」
松「怖い店主っていた?」
菜「それは意外となかったなあ。いい人ばかりだったよ。普通に。ただ、味も普通って店も多いところも難航した理由。色々リサーチした中で、キラリと光るものがあった&値段も納得の店を紹介したよ。奈々ちゃんに教えてもらった『健寿司』も最高!」
肥「でしょう。ネタもいいし、店の雰囲気も職人さんの佇まいもいい。町寿司の理想形だよね」
菜「あと『蛇の目鮨』も昭和の町寿司の風情で映画のセットみたいだった。店主と、そのお母さんの会話に加わっちゃうと、“私、ここの家の子になった?”ってくらいのアットホームさ。もちろんネタも仕事もいいよ。町寿司は職人さんや女将さんが、何かと構ってくれるからひとりでも寂しくない。ボッチに最適!(町寿司について、詳しくはこちら)」
戎「実は僕、リサーチでちょっと嫌な思いしちゃって。丸の内にある『F』って店なんですけど、最初に刺身を注文しようにも、それに対する反応がハナで笑われる感じというか。“え、何その注文の仕方?”みたいに感じたんです。だったら、もう少し提案してくれてもいいのにとも思いました。それに仲間の女性スタッフへの態度もあまりよくなくて、どうにも居心地が悪い。家族で行ったのにガッカリです」
藤「それは飯がまずくなるってやつですね」
戎「その経験が序盤にあったから、その後、どこへ行っても職人さんがやさしく感じられて、気持ちよく酔わせていただきました(笑)」
松「今回おと週としては珍しく、ちょっと高級なお店も紹介しているわよね。いつものプラス3千円でこんなに贅沢なつまみと握りが食べられるんだって、かなり幸せな気分になった〜(贅沢寿司について、詳しくはこちら)」
戎「そうなんです。日常使いからご褒美まで、これさえあれば寿司に困ることなしの一冊に仕上がっております。書店や美容室で手にとってくださっているそこのアナタ!ぜひお買い求めいただき、ご自宅の本棚で保存版にすることをおすすめしますよ」
文/菜々山いく子、撮影/沼沢善将(サンフランスシコ)、小島昇(コトブキ)、西崎進也(蛇の目鮨)
※2023年11月号発売時点の情報です。
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