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学校は休む?「誰にでも当てはまる正解はない」

「受験前は学校を休ませた方が良いか?」

この質問も、毎年受験生の親御さんを悩ませる問題です。

肯定派には次のような意見があります。

・インフルエンザなどの感染症にかかるリスクを減らしたい
・突き指や手のケガなどをするのを避けたい
・勉強時間が確保できる

否定意見は主に次のようなものです。

・生活習慣が乱れる
・学校を軽視しているのではないか

この手の問題に、誰にでも当てはまる正解と言うものはありません。他人の意見はあくまで参考にとどめ、子どもさんの意志や学習状況、ご家庭の状況などを考慮して判断されると良いと思います。

最後の総仕上げの時期

学校を休んだ自宅学習中、二度寝しようとした受験生

もし子どもさんが学校を休まれる場合は、ひとつ気を付けておいて欲しいことがあります。これも実例を挙げて説明します。

今年度の受験生B君は、お試し受験では特待生で合格し、本命校(男子御三家の一角)の合格判定は70%を超えています。1月に入ってからは学校を休んで自宅学習をしていますが、先日お母様とお話をしたとき、「今朝も二度寝しようとしていたので、『そんなことなら学校に行きなさい!』と叱りました」とのことでした。その話を聞いて、自分自身の体験を思い出しました。

自由な時間があると「ダラダラと過ごしてしまった」

私の出身校である鹿児島のラ・サール高校は、2月上旬には卒業式が行われ、学校は終了します(ちなみに卒業式が早いのは受験のためではなく、開校以来の伝統です)。卒業後、全国(大半は西日本)から集まっている生徒たちは、それぞれの地元に戻り、各自で受験対策をします。

私も、卒業後、国立大学の2次試験までの約半月、たっぷり勉強に充てられる時間があると思い、「さあ、やるぞ」と意気込んでいたのですが、いざフタを開けてみると、学校が終わって急に丸一日自由な時間が与えられると、入試直前にもかかわらずダラダラと過ごしてしまい、当初想定していたほどの勉強はできませんでした。

もちろん個人差はあるでしょうが、自学自習に慣れているはずの高校生ですらそのようなことがありますので、塾でほとんどの学習を進めてきた小学生が、急に自宅で自主的に学習を進めようとしても、すぐに対応するのは難しいかもしれません。

学校を休む場合はサポートを付ける

受験前に学校を休むのはメリットもありますが、その場合に危惧されるのは、「気のゆるみ」や「ペースの乱れ」です。模試で良い結果を出していたのに受験で失敗する受験生は、少なからずそれが原因ではないかと個人的には思います。特に中学受験生は、受験ぎりぎりまで学力は驚異的に伸びます。ラストスパートをかけて最後まで必死に駆け抜け逆転合格を果たす生徒は、決して少なくはありません。

自宅学習で「気のゆるみ」や「ペースの乱れ」を防ぐひとつの方法は、時間割を作り、なるべくそのとおりに学習を進めることです。しかし、それは子どもさん1人のお力では難しいかもしれません。昨年度の受験生の中には、1月はすべて学校を休み、科目ごとに家庭教師を交互につけて、学習を進めていたケースもありました。もちろんそこまでの対応は難しいと思いますが、もし何日も学校を休む場合は、親御さんや家庭教師などのサポートを付けることが望ましいと思います。

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いよいよ最後の総仕上げ、解けなかった問題はすべて解けるように...
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圓岡太治
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