いよいよ最後の総仕上げ、解けなかった問題はすべて解けるように
2月受験の受験生は、入試まで残すところあとわずか。基本的には、これまで(特に夏休み以降)出来なかった問題の総復習がメインとなります。
過去問演習も、取り組む年度を増やすばかりでなく、復習を中心とする時期です。解けなかった問題は、捨て問を除いて、すべて解けるようにしておきましょう。
復習の仕方は、基本的には、これまで使用した教材(過去問や模試を含みます)の中で解けなかった問題の解き直しです。解き直しで解けなかったものは、解答をよく読んで解けるようにし、数日置いてまた解き直します。それを繰り返し、解けない問題をつぶしていきます。
総復習では、「すべて終わらせる」ことよりも、「すべて終わらなくても、復習したことはすべて出来るようにする」ことの方が大事です。これから入試まで、出来なかったことは徹底的に復習して、頭に入れていきましょう。
受験当日の試験会場で役立つ「まとめノート」
2024年度受験のC君は、まだしっかり覚えていない箇所や、これは大事と思ったポイントを受験用のまとめノートに書いていますが、これも良い方法です。受験までの間にそれを何度も読み返して、しっかり頭にインプットするのです。
このようなノートを作っておけば、受験当日の試験場でも、ぎりぎりまで見直しをすることが出来ます。参考までに本人のまとめノートの画像を掲載します(本人の同意を得ています)。時間をかけてきれいにまとめる必要はありません。端的に自分が分かるまとめ方で結構です。
「新しい問題も継続して解く」ことのススメ
このように、入試まで基本的には復習が中心となります。講師によっては、この時期は新しい問題を解かなくてよい、という考えの方もいます。
しかし、私の実感としては、国語の文章問題や算数に関しては、復習だけでは勘が鈍るように感じます。量は少なくても、新しい問題も継続して解いていくことをおすすめします。1、2問で構いませんので、まだ解いていない過去問か、それを解きつくした場合は、同レベルの学校の入試問題の中から選ぶと良いかと思います。
圓岡太治(まるおか・たいじ)
三井能力開発研究所代表取締役。鹿児島県生まれ。小学5年の夏休みに塾に入り、周囲に流される形で中学受験。「今が一番脳が発達する時期だから、今のうちに勉強しておけよ!」という先生の言葉に踊らされ、毎晩夜中の2時、3時まで猛勉強。視力が1.5から0.8に急低下するのに反比例して成績は上昇。私立中高一貫校のラ・サール学園に入学、東京大学理科I類に現役合格。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。大学在学中にアルバイト先の塾長が、成績不振の生徒たちの成績を驚異的に伸ばし、医学部や東大などの難関校に合格させるのを目の当たりにし、将来教育事業を行うことを志す。大学院修了後、シンクタンク勤務を経て独立。個別指導塾を設立し、小中高生の学習指導を開始。落ちこぼれから難関校受験生まで、指導歴20年以上。「どこよりも結果を出す」をモットーに、成績不振の生徒の成績を短期間で上げることに情熱を燃やし、学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて難関大学に現役合格した実話「ビリギャル」並みの成果を連発。小中高生を勉強の苦しみから解放すべく、従来にない切り口での学習法教授に奮闘中。