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今でこそ世界で確固たる地位を築いている日本車だが、暗黒のオイルショックで牙を抜かれた1970年代、それを克服し高性能化が顕著になりイケイケ状態だった1980年代、バブル崩壊により1989年を頂点に凋落の兆しを見せた1990年代など波乱万丈の変遷をたどった。高性能や豪華さで魅了したクルマ、デザインで賛否分かれたクルマ、時代を先取りして成功したクルマ、逆にそれが仇となったクルマなどなどいろいろ。本連載は昭和40年代に生まれたオジサンによる日本車回顧録。連載第11回目に取り上げるのは、その人気が社会現象にまでなっているトヨタランドクルーザー。数あるなかから、高級路線の礎を築いた80シリーズ、100シリーズとする。

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ランドクルーザー250が発売開始!!

ランドクルーザーはとにかく話題になるニュースなクルマだ。2024年4月18日に待ちに待ったランドクルーザープラドの後継車にあたる250シリーズが発売開始したのもビッグニュースで、2023年8月に世界初公開されてから8カ月、心待ちにしていた人も多いことだろう。

ランクル250に設定された特別仕様車のFirst Editionは8000台限定という強気

250シリーズ誕生記念の特別仕様車のZX First Edition(2.8Lディーゼルターボ・785万円)、VX First Edition(2.8Lディーゼルターボ&2.7Lガソリン・700万円&590万円)は3タイプ合わせて合計8000台の限定というから驚く。1000台程度の限定ってよく聞くが、8000台という強気の台数は人気の証だろう。250シリーズはカタログモデルを含めてオーダー殺到は間違いないので長期納車となるのは必至だ。

ランドクルーザー300はうんざりするほど長い納期

長期納車といえばランドクルーザー300。日本でのデビューは2021年8月で、日本だけでなく世界的に大人気となったこと、半導体をはじめとする部品不足、コロナ禍が重なったこともあり異常なまでに納期が延びて社会現象にまでなったのは記憶に新しいところ。デビュー時は納車まで5年以上待ち、落ち着いたと言っても今でも年単位。販売会社も転売ヤー防止を謳うが奏功せず、いまだに新車価格よりも高い300シリーズの新車に近い中古車なども販売されている。

ランクル300の納期の長期化はもはや社会問題にもなっている

3年連続盗難ワースト1位

日本損害保険協会が2000年度から毎年『自動車盗難事故実態調査結果』を発表しているが、その最新の2023年度版が発表されランドクルーザーがワースト1となった。さらに不名誉なことに3年連続車名別盗難ワースト1でオーナーにとっては由々しき問題だ。

ランドクルーザーとひとくくりにしているため、300シリーズ、150系プラドだけでなく100系、200系、80系などいろいろなタイプが含まれるが、調査を始めて以来トップ10の常連でとにかく狙われている。自民党の三原じゅん子参議院議員が2023年4月4日に愛車のランドクルーザーが盗難されたとSNSで報告して話題になったが、三原氏が盗まれたのは現行のひとつ前の型となるランドクルーザー200だった。

自民党の三原参議院議員が盗まれたのは200シリーズ
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80シリーズは高級路線の礎...
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市原 信幸
市原 信幸

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