スイーツ好き女優・大野いとさんオススメの“おかし”に合うコーヒーを、コーヒー好き女優・美山加恋さんがレコメンドし、フードペアリングする連載「おかしなコーヒーのハーモニー」。今回は、大野いとさんからのバトンを受け、美山さんがセレクトします。銀座の歴史あるカフェの一杯です。
老舗喫茶にはネルドリップのコーヒーが似合う
銀座のメインストリートから路地を入ってすぐの場所に位置する『トリコロール本店』は、昭和11(1936)年創業の老舗で、銀座を代表するカフェとして長年愛され続けています。
赤いレンガの2階建てで、昭和創業ですが大正ロマン感のある建物にどきどき……。そして、本店といえば、この回転扉!!
回る扉からちらちら見える店内の様子は、まるで映画のワンシーンのよう。この扉を通る瞬間はタイムマシンに乗り込むような気分になります。
さぁ、現代ではなかなか見られない昭和初期のカフェ文化を体験しに、いざ入店!
鼈甲色のテーブルに、重厚感のある赤いソファ。そして輝くシャンデリア。まさに老舗の風貌です……。
観光としても人気なお店で、店内の階段には並ぶお客さんもいらっしゃいました。ふかふかのソファに座り、あたりを見回すと、数々のアンティークが。カウンターにはきれいに磨かれたコーヒーカップがずらりと並び、うっとりします。
メニューもレトロでかわいい。今回は、「アンティークブレンドコーヒー」(1070円)と「エクレアセット」を頼みました。
老舗喫茶といえば、やはりネルドリップ!
ネルというのは、今では一般的な紙フィルターのことではなく、布でできたフィルターのこと。その昔、喫茶店ではネルを使いドリップコーヒーを淹れるのが一般的でした。
その技法はコーヒーの歴史の中でもだいぶ初期に取り入れられているものなので、伝統を感じます。
こちらも豆を挽いてからネルで抽出するこだわりが。コーヒー豆から抽出されるコーヒーオイルを逃さないネルならではの深くまったりとした味わいに癒されながら、しばしタイムスリップ気分に浸ります。