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「全日本さば連合会」広報担当サバジェンヌこと池田陽子さんによる「サバジェンヌが行く〜至福の鯖百選〜」第88回目となる今回は、東京・赤坂にある高級鯖寿司専門店をご紹介。なんと1本7800円の鯖寿司があるというのです。その実力は如何ほどか。サバジェンヌが実食してきました。

和食ひと筋30年の料理人が手掛ける渾身鯖寿司専門店

最近、東京・赤坂で話題を呼んでいる「鯖寿司専門店」がある。その名は『赤坂 一颯(いぶき)』。2022年オープン、日本料理の道30年の店主・高橋弘祥さんによる渾身の鯖寿司は、舌の肥えた食通をうならせている。

『赤坂 一颯』。2022年オープン。2023年12月に一ツ木通りに移転し、リニューアルオープン。スタイリッシュな外観は、まるで高級スイーツ店のよう
『赤坂 一颯』。2022年オープン。2023年12月に一ツ木通りに移転し、リニューアルオープン。スタイリッシュな外観は、まるで高級スイーツ店のよう
多彩な鯖寿司が揃う。店内にはイートインコーナーもあり。ランチにはサバのお弁当や味噌煮も提供
多彩な鯖寿司が揃う。店内にはイートインコーナーもあり。ランチにはサバのお弁当や味噌煮も提供

もともとは、神奈川県金沢文庫で日本料理店を営んでいた高橋さん。相模湾の海の幸を使った料理も多く提供し、そのなかでも鯖棒寿司が大好評だった。

高橋弘祥さんと、奥さまで女将を務めるまきさん。明るくチャーミングなまきさんのおもてなしも、一颯の魅力
高橋弘祥さんと、奥さまで女将を務めるまきさん。明るくチャーミングなまきさんのおもてなしも、一颯の魅力

じつは、高橋さんの料理人人生において、鯖寿司の存在は大きなものだった。

高橋さんは、学校卒業後日本料理の名店、大阪・北新地の『神田川本店』で修業ののち、ドイツへ。世界のセレブリティが訪れるという、ドイツきっての日本料理店でさらなる修業を重ねた。

店で料理を手掛けるのは、日本の高級ホテルで腕を振るってきた和食料理人たち。「日本では、見習いとして数年間皿洗いなど下積みが必要ですが、ドイツでは現場ですぐに数々の調理経験をすることができました」と高橋さん。がむしゃらに学び、おもに寿司、天ぷらの技を磨いた。

そのころ気になっていたのが、親方が特別なお客にだけふるまう「鯖棒寿司」。「あんなふうに、鯖棒寿司を提供できたら……、と思うようになりました」。

その後、日本へ戻り愛知県蒲郡の日本料理店で、寿司担当として腕を振るうことになった高橋さん。そこでもまた地魚を使った「鯖棒寿司」に遭遇。ここでは自ら、調理も手掛けるようになった。

「そもそも東京出身のわたしにとっては、関西が主流の鯖棒寿司はそれまであまり馴染みがないものでした」と高橋さん。しかし、もともと無類のサバ好き。工夫を重ね、至高の鯖棒寿司づくりに邁進した。

そして、縁あって若干25歳にして、金沢文庫に本格的な日本料理店をオープン。こだわりを尽くした料理は人気をよび、地元では晴れの日に欠かせないお店として愛されるように。もちろん、お店では鯖棒寿司を提供。名物として人気を博していた

しかし2022年、コロナ渦の影響は高橋さんのお店にも押し寄せた。原点に立ち戻り、寿司店を……と考えたときに、ただの寿司店ではなく、やるならば情熱を燃やしてきた「鯖寿司の専門店がいいのでは」と閃いた。

「最高の鯖寿司を提供するお店を開こう」。決意した高橋さんは、自慢の鯖棒寿司を携えて赤坂で勝負することを決意した。

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浜からはじまる、鯖寿司づくり...
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池田 陽子
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