肉じゃが決戦は“関西ダービー”に
まずは第2試合の「肉じゃがに革命を起こせ!」。対決するのは、中国&アジア料理の花田洋平さんと日本料理の木村僚佑さんです。関西エリアのシェフ同士による“関西ダービー”となった決戦は、それぞれのジャンルの持ち味を如何なく発揮した対決となりました。
先攻の花田シェフが作ったのは「ラムじゃが」。ラム肉や角切りにしたじゃがいもを春巻きのように巻くお料理。調理の段階から、今田耕司さんから思わず「革命!」という声が飛び出すほど画期的な料理ができあがりました。
審査員が食べると、スタジオにパリパリっと心地いいサウンドが響き渡ります。途中で断面にソースにかけることで、本来の肉じゃがの味が楽しめるという2段構え。画期的です。
神田シェフは「肉とじゃがいもがひと口で融合している。すごく好き」と賛辞を送りました。「味はおいしいんですよ。食感もいいし」と口を開いたのが、国民代表審査員のGACKTさん。
「肉じゃがって肉とじゃがいものアンサンブルじゃないですか。肉だけが踊っていて、じゃがいもが後ろのステージにいるような『肉じゃが』で当てはめたときに違うなと。革命というテーマで合わせたときに、間違った方向の革命なんじゃないかな」と、肉とじゃがいものバランスにおいて、じゃがいもの少なさを指摘。評価が分かれました。
後攻の木村シェフは、「じゃが肉」で勝負。砂糖、みりんを使わず素材の甘みだけで仕上げることで、生産者の思いやそれぞれのじゃがいもの良さを引き出すという一品です。
男爵いもを桂剥きして揚げれば、七輪で風味づけをするなど、日本料理のシェフらしく“技”でも魅せてくれます。熟成メークインは裏ごししてマッシュポテトにし、じゃがいものピューレを作り、牛すじ肉は炭火で醤油焼き。一つひとつ手をかけ、調理の制限時間40分を目一杯使っていました。
中村シェフは、「じゃがいものペーストがありながら、食感を出すためにひと口サイズのじゃがいもも添えている。よく考えられている。牛すじ肉との相性を楽しむことができた」と高評価。
「じゃがいものファン」という上沼さんは大満足の表情で「じゃがいもとお肉のふたりのビッグショー」と述べ、同じく牛すじ肉との相性の良さに言及します。途中でかけるトマトあんについても、一部審査員では厳しめの評価が下されたものの「清涼感があって私はおいしかった」と評価しました。
結果は、木村シェフが勝利。日本料理としては大会初の決勝進出を果たし、ジャンルレス・その他の山下泰史さんとの対決となりました。