青年時代は中国、アジア、南米などを放浪
それにしても小林さんとはナニモノなのか。かいつまんで説明すると。日本で生まれ、幼少期に家族と中国・南京へ移り住んだ。食べることが大好きで「美味を知るのは自分で味わってみないとわからない」と青年時代は中国、アジア、南米などを放浪しながら食べ歩いて“舌”を磨いたそうだ。
30代で日本に戻ってからは中華料理店でも働き、47歳で独立。それがこの店。まあね、お世辞にも店はキレイとは言えないが、ガチの雰囲気が好きな人はどっぷりハマると思う。それは料理の“味”が魅力的なのはもちろんのこと、お茶目で憎めない小林さんのお人柄の“味”があるから。 あ、だから味がふたつで「味味」か(推測です)。
「料理を作るのが楽しいし、何より目の前のお客さんがおいしいって喜んでくれるのが一番うれしい。お互いが幸せになるんだから、いい仕事だと思うよ」
いいこと言うなあ。味も雰囲気もディープだけど、どちらも実にやさしい。モバイルオーダーでポチッとで終了とは真逆の、人と人が関わることの大切さを思い起こさせてくれる店なんです。
学芸大学『中国料理 味味』
[住所]東京都目黒区鷹番3-7-17
[電話]03-5721-0082
[営業時間]17時~翌1時、土・日・祝:12時頃~24時頃
[休日]基本無休
[交通]東急東横線学芸大学駅西口から徒歩3分
▶おとなの週末2025年4月号は『おいしい空港』特集
撮影/鵜澤昭彦、取材/肥田木奈々
※2024年12月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「町中華のレジェンド」でも実食レポートしています。