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全国のラーメンの名店が出店する「新横浜ラーメン博物館」(ラー博)は、年間80万人以上もの客が訪れる“ラーメンの聖地”です。横浜市の新横浜駅前にオープン後、2024年3月に30年の節目を迎えましたが、これまでに招致したラーメン店は50店以上、延べ入館者数は3000万人を超えます。岩岡洋志館長が、それら名店の「ラーメンと人が織りなす物語」を紡ぎました。それが、新刊『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店53』(講談社ビーシー/講談社)です。収録の中から、 岡山県笹岡市の“鶏だけのラーメン”で有名な「中華そば 坂本」を紹介します。

『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店53』(講談社ビーシー/講談社、1760円)
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スープもチャーシューも親鶏のみを使用岡山県笠岡市に“鶏だけのラーメン”があるという話を聞き、笠岡にラーメンを食べに行きました。それが「笠岡ラーメン」です。なかでも現存する最古のお店が、「中華そば坂本」です。スープもチャーシューも親鶏のみを使用した“純鶏ラーメン”です。初めて食べに行ったときは、創業者もお元気で、いろいろとお話をうかがいました。毎日食べても飽きのこない味わいです。

2010年3月の最初の出店時には笠岡市の方々にもご協力いただきました。そして、新横浜ラーメン博物館30周年企画「あの銘店をもう一度」第6弾として、2022年10月14日から3週間、出店いただきました。

【「中華そば 坂本」過去のラー博出店期間】
・ラー博初出店:2010年3月6日~2011年4月10日
・「あの銘店をもう一度」出店:2022年10月14日~2022年11月3日

ラー博に出店した当時の「中華そば坂本」=2010年

今では「ラーメンのまち笠岡」へ

まずは笠岡市について。ご存じない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明いたします。

笠岡市は広島県福山市と隣接し、岡山県南西端に位置する瀬戸内海沿岸の港町です。人口は4万4305人(2024年7月現在)で、風光明媚な大小31の島々からなる笠岡諸島を含む井笠地域の中核都市で、天然記念物「カブトガニ」の生息地として知られています。世界にただ一つの「笠岡市立カブトガニ博物館」では展示はもちろん、研究も行われています。

そして、地元の笠岡商工会議所が中心となり、「ラーメンのまち笠岡 全国展開プロジェクト推進委員会」が設立され、笠岡ラーメンマップの制作や配布等、笠岡ラーメンを広める取り組みを行なっています。2009年秋には、「ラーメンパラダイス笠岡」と題したラーメンイベントを開催し、他県からも多くの方が詰めかけました。

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おとなの週末Web編集部
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