先代から受け継ぐ伝統の味わいを頑なに守る『グリルエフ』@五反田
涙か雫か勾玉か。魅惑のフォルムからして心惹かれる。カリッでもザクッでもなく、さくっ。平仮名書きがどこかしっくりくる繊細な衣はナイフを入れるとベシャメルソースにタラバガニと玉ねぎの甘みが溶け込んだクリームがとろん。
やや黄色味を帯びたそれは卵をたっぷり使うからだそう。何も付けず楽しめるようしっかり味付けし、隠し味のにんにくでコクを出すのだとか。
カニコロッケ1600円、ライス300円
これが店主・長谷川さんが歴史を受け継ぐ『グリルエフ』の名作、昭和25年の創業以来変わらないカニコロッケである。というかそもそもこの店は他の伝統の味も佇まいも昔から何も変わらない。
「自分が惚れ込んだ先代の味ですから。変えずに守ることが大事」。
18歳から店に入って半世紀、看板のシチューやハヤシライスに使う継ぎ足しのデミグラスにも、その心はしっかりと注がれている。
店主:長谷川清さん「伝統の味を大事にしています」
[店名]『グリルエフ』
[住所]東京都品川区東五反田1-13-9
[電話]03-3441-2902
[営業時間]11時~14時半(14時LO)、17時~21時(20時頃LO)
[休日]日・祝
[交通]JR山手線ほか五反田駅東口から徒歩2分