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スポーツカーの理想を追求

カプチーノのエンジンはアルトワークス用の657cc、直3DOHCターボをフロント縦置きに搭載。スペックは最高出力が64ps/6500rpm、最大トルクが8.7kgm/4000rpm。トルクが太いため加速性能はビートに比べて圧勝。

さらに1995年のマイチェンではエンジンがオールアルミに変更され、最高出力は64psのままながら、最大トルクは10.5kgmと大幅アップ。

カプチーノはアルトワークスのエンジンを縦置きにするFR


駆動方式はFRだが、ライバルのビート、AZ-1がリアにエンジンを搭載するミドシップに対し、カプチーノは重いエンジンを限りなくバルクヘッドに近づけたフロントミドシップとし、重量配分はスポーツカーの理想に限りなく近いフロント51対リア49を実現していた。

そして驚くのはサスペンションで、軽自動車として初めて4輪ダブルウィッシュボーンを採用。コーナリング性能を高めると同時に、乗り心地を含めて街中での快適性も高かった。これもバブル期のクルマらしい点だろう。

軽自動車初の4輪ダブルウィッシュボーンは衝撃的だった

軽量化技術が凄い!!

実は4輪ダブルウィッシュボーン以上に画期的だったのはそのボディ。カプチーノの車重はわずか700kg!! これはライバルのビートに比べて60kgも軽い。クローズドのクーペに比べるとフルオープンにした場合、ボディ剛性が大幅に落ちる。そのためオープンモデルはルーフがないにも関わらずボディの補強材などにより重量アップするのだが、カプチーノはクーペと同じ剛性を確保しながらも軽量化に成功。

ターボエンジンの加速感が気持ちよかった

カプチーノは生産性、事故した時などの修復のことを考えてスチールボディを採用しているが、ボンネット、リアピラー、フロントフェンダーロアパネル、分割式ルーフパネルなどは軽量のアルミがおごられている。非常に贅沢なクルマなのだ。

スズキは次期アルトは現行モデルよりも約100kgの軽量化を明言している。スズキは質実剛健のイメージが強く技術的に目立たないが、日本メーカーの中では昔からマツダとともに軽量化技術に長けているのだ。

1台でオープン、クーペが楽しめるのは大きな魅力

スポーツカーとして不満のないインテリア

インテリアはオーソドックス。しかしスポーツカーらしいタイト感があるのもツボを押さえている。軽自動車ゆえ実際に狭いのだが、2シーターなので2名分のスペースがしっかりと確保されているので窮屈感はない。小径のステアリングもスポーツカーらしくてグッド。コストダウンのため、内装色はブラックの1種類に限定されていたが、スポーツカーとしてはそれで充分。

その一方でビートやAZ-1にはない魅力もある。それは小さいながらも独立したトランクがある点で、実用性の高さではライバルを凌駕。

スポーツカーらしいスパルタンなインテリア
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この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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