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中古で手に入れる!!

トランスミッションはデビュー時は5速MTのみ。1995年にマイチェンが行われ、3速ATが追加されたが、販売のメインは5速MTだった。ショートストロークの5MTは歯切れもよく気持ちよかった。

実は筆者は2年前にカプチーノを中古で購入しようと本気で探していた。自分の予算としては車両価格50万円と決めていた。実際にその価格で販売されているモデルは多くはなかったがあるにはあった。10台程度を実際に見たのだが、程度は価格相応、お世辞にも言いと言えずしっかりした状態にするには+50万円程度が必要と聞いた。

カプチーノをこよなく愛するマニアは現在も多数存在する

安い価格のモデルに共通していたのは、ルーフ部分からの水漏れ、ボディのサビ、塗装の劣化、ブッシュ類の劣化などで、内装面ではシートがかなりヘタっていた。ただエンジンは好調な雰囲気のモデルが多かった。修復歴のあるクルマも少なくないが、その点については現在表示義務があるため、気にするならパスすればいい。

現在のカプチーノの中古相場は60万円程度から購入可能で、極上モノは300万円近い価格のモデルも少なくない。人気はオールアルミのエンジン&トルクアップの後期モデルだが、タマ数が少ない。

カプチーノ安く手に入れて、コツコツ修復して自分好みに仕上げるのもオツなもの。蛇足ながら筆者はまだ諦めておらず、定年後にでも手に入れようかと密かに狙っている。

クローズドにすれば雨でも大丈夫。ただし中古車では雨漏り具合のチェックは必須

カプチーノが復活!?

質実剛健のスズキが2シーター軽スポーツをホンダとほぼ同時に出したというのは改めて凄いことだと思う。さらに短期間であったが、AZ-1のOEM車をキャラとして販売するなど今では考えられない贅沢なラインナップだった。

スズキは当時も今も贅沢、派手を好ない社風で実用性の高い軽自動車が中心。しかしアルトワークスという異端的なクルマをラインナップして進化させていたことからもわかるとおり、楽しいクルマを提供したいという気持ちは大きい。その気持ちを具現化したのがカプチーノだったわけだ。

ABCトリオで最も短命に終わったのがAZ-1

カプチーノは1998年10月に生産終了。1996年12月に生産終了となったビート、1995年9月のAZ-1と比べると長く販売されたことになる。

ダイハツコペンがジャパンモビリティショー2025でK-OPENとして出展されていたが、実はそのコンポーネントを使ってカプチーノが現代に復活するという情報もある。電動化に向けた過渡期の2020年代後半、つまり純内燃機関モデルが販売できる最後のチャンスに復活してもらいたい。

復活するカプチーノのベストカーの予想CG。ぜひ発売してほしい一台

【スズキカプチーノ主要諸元】
全長:3295mm
全幅:1395mm
全高:1185mm
ホイールベース:2060mm
車両重量:700kg
エンジン:657cc、直3DOHCターボ
最高出力:64ps/6500rpm
最大トルク:8.7kgm/4000rpm
価格:145万8000円

カプチーノは軽自動車としては非常に贅沢なクルマだった

【豆知識】

ダイハツはジャパンモビリティショー2025にK-OPENというコンセプトカーを出展。前回の2023年には1.3LクラスのFRオープンスポーツのコペンコンセプトを公開したが、今回は軽自動車規格に変更。ハイゼット用のエンジン、トランスミッションを移植したモデルで、デザインコンセプトのほかにランニングスタディモデルも公開。このモデルをベースに次期型コペンはFRとなることは間違いない。そしてそのコペンとコンポーネントを共用してカプチーノが復活するとう情報もあるので期待したい。

初代、現行のセロのデザインをオマージュしたK-OPEN

市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。

写真/SUZUKI、HONDA、MAZDA、ベストカー

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市原 信幸
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