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ビートルズのアンソロジーの音の良さに驚く

2025年、ザ・ビートルズの歴史が知れる『 アンソロジー・コレクション』が発売された これまで出ていた『アンソロジー1~3」に 新たに“4”を加えたボックス・セットだ。 “4”には未発表テイクが数多く収められている。

ややマニアックかも知れないがオーディオ 評論家でもある私を驚かせたのは音の鮮度だ。

まるで彼らがそこに居るようなハッとさせる 良音で同梱の『アンソロジー 1~3」も1998 年発売時に比べて良音化していて、エンジニアリングに於けるテクノロジーの変化に驚かされた。

ビートルズの『アンソロジー・コレクション』

録音は最良の『ブラック・アンド・ブルー』50周年記念リマスター

ザ・ローリング・ストーンズも毎年のよう に周年記念盤がリリースされているが、2025 年は個人的に隠れた名盤と思う1975年の『ブラック・アンド・ブルー』の50周年記念リマスターLPとCDが発売された。

ブラック・アンド・ブルー

2代目ギタリスト、ミック・テイラーと、3代目ギタリスト、ロン・ウッドの交替期に当 たるアルバムだったが、録音の質は彼らのアルバムの中で最良と私は思っている。

ザ・ビートルズとザ・ローリング・ストー ンズの新たな2組。そこには音楽の進化と逆進化の結晶を聴くことができた。

岩田由記夫
1950年、東京生まれ。音楽評論家、オーディオライター、プロデューサー。70年代半ばから講談社の雑誌などで活躍。長く、オーディオ・音楽誌を中心に執筆活動を続け、取材した国内外のアーティストは2000人以上。マドンナ、スティング、キース・リチャーズ、リンゴ・スター、ロバート・プラント、大滝詠一、忌野清志郎、桑田佳祐、山下達郎、竹内まりや、細野晴臣……と、音楽史に名を刻む多くのレジェンドたちと会ってきた。FMラジオの構成や選曲も手掛け、パーソナリティーも担当。プロデューサーとして携わったレコードやCDも数多い。著書に『ぼくが出会った素晴らしきミュージシャンたち』など。 電子書籍『ROCK絶対名曲秘話』を刊行中。東京・大岡山のライブハウス「Goodstock Tokyo(グッドストックトーキョー)」で、貴重なアナログ・レコードをLINN(リン)の約400万円のプレーヤーなどハイエンドのオーディオシステムで聴く『レコードの達人』を偶数月に開催中。近著は『岩田由記夫のRock & Pop オーディオ入門 音楽とオーディオの新発見(ONTOMO MOOK)』(音楽之友社・1980円)。

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