×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

“たれ尻”に度肝を抜かれた

レパードJ.フェリーは前述のとおり惨敗となってしまったわけだが、その最大の要因はエクステリアデザインにある。デザインも新たな高級車をアピールするために考案されたが、日本人から拒絶されてしまった。

レパードJ.フェリーのエクステリアデザインは北米(カリフォルニア州)の日産デザインインターナショナル(NDI・2000年に日産デザインアメリカに改称しNDAとなっている)が中心となって作成された。NDIといえばパルサーEXA、初代テラノなど斬新なデザインで有名なのだが……。J.フェリーのデザインは1991年にデビューしたNIDデザインを採用したブルーバード(U13型)と同じデザイン言語が用いられている。曲面を多用して、威厳よりも流麗さを追求している。ボンネットライン、ボディサイド、キャビン形状は確かに美しい。非常に伸びやかさもある。

面構成、ラインは美しいがたれ尻が大不評

しかし、高級車には不釣り合いに思えるファニーなフロントマスクに加えて最大の難点は大きく垂れたリアエンド。いわゆる”たれ尻”のリアデザインが大不評。”たれ尻”が大不評だった日産車といえばピニンファリーナがデザインしたブルーバード(410型)があるが、それどころじゃない”たれ尻”具合に当時度肝を抜かれた。

デザインスケッチの段階ですでにカッコ悪い……(失礼)

当時の日本車最高レベルのインテリア

エクステリアデザインが不評だったレパードJ.フェリーだが、「やわらかさ、あたたかさ」をテーマにしたというインテリアの評価は高かった。インパネ、コンソール形状も丸みを帯びた形状とすることで解放感が与えられていた。

インテリアカラーもダーク系ではなく明るい色とすることでエレガントさをうまく演出していた。ウォールナットを使用した本木目は高級セダンらしいアイテムで、コンセプトどおり「あたたかさ」を感じさせるものに仕上げられていた。

ラウンド感が強調される優しいデザインにより解放感も絶大

さらにフェラーリが使っていることで有名なイタリアの家具メーカーのポルトローナ・フラウ社製の本革シートをオプション設定していたことで、その優雅さは圧巻だった。約80万円という当時の軽自動車が買える高額オプションだったが、J.フェリーを購入した人にとっては最高のアイテムとなっていた。

レパードJ.フェリーのインテリアは1990年代初頭の日本車ではトップクラスの質感を持っていたのは間違いない。

ポルトローナ・フラウ製のオプション本革シートは超豪華!!

ジャガーを目指した足回り

搭載されるエンジンは3L、直6DOHC(200ps/26.5kgm)と4.1L、V8DOHC(270ps/37.8kgm)の2タイプ。4.1LのV8はフラッグシップサルーンのシーマと同じエンジンで、シーマよりも軽いボディのため加速性能にも優れていた。特に低中速のトルクが豊かで、じゃじゃ馬的ではない息の長い加速に対する評価が高かった。

当時日産は901運動により、日産車全体の走りのレベルが大きく底上げされていて、それはレパードJ.フェリーも例外ではなかった。

走りを楽しめる高級セダンというコンセプトのもと、ジャガー的に味付けされた足回りによる乗り心地のよさは高評価。サスペンションの伸び側、縮側の両面を最適にチューニングしたよく動くアシに仕上げられていた。

901運動の影響もあり足回りは絶妙なチューニングが施されていた
次のページ
時代を先取りした装備
icon-next-galary
icon-prev 1 2 3 4icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

関連キーワード

この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

最新刊

2026年6月15日に発売される『おとなの週末』7月号の表紙を飾るのは、[Alexandros] 磯…