ADHDの弱みを強みに変えて、自分だけの仕事を見つける
退職後、自身の特性を見つめ直したリトさんは、会社員時代に「要領が悪い」とマイナス評価されていた要素が、裏を返せば「一つのことに過剰に集中できる」「細部まで完璧にこだわり抜ける」という強力な強みであることに気づきました。
この「過集中」という特性を生かせる道はないか、と模索するなかで辿り着いたのがアートの世界。2020年、何気なく見ていたインターネットのサイトで、スペインのアーティストによる「葉っぱ切り絵」に出合います。
これまでとくに絵の勉強をしたことはないので、画材の扱いや色彩の組み合わせ方、遠近法など、アートの専門知識は何ひとつ持っていません。それでも、葉っぱという手のひらサイズの小さなキャンバスに向き合って、ひたすら何時間も緻密な作業をし続けることには、自分に向いているのではないか、と直感。さらに、「人間」を描くのは苦手だけれど、デフォルメした動物なら、なんとか描けるかも……。そんな試行錯誤から生まれたのが、リトさんの作品だったのです。



