旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■健康的
正解: ごま
難易度:★★★★☆
味もいい、体にもいい
ごまは、ゴマ科ゴマ属に分類される一年草で、熱帯から亜熱帯地域にかけて広く栽培されています。草丈は通常1~1.5mほどで、開花期には淡紅色から白色の筒状の花を咲かせます。
日本では奈良時代以前から栽培されていたとされており、「日本書紀」にもごまが登場します。
古代には、灯火用や薬用としても活用されていました。また、供物や修行者の滋養源としても重宝されてきました。
旬の時期は、一般的に9月から10月の秋。春に種をまき、夏に花が咲き、秋に実が熟して収穫期を迎えます。
気温と日照時間が長い環境を好む植物のため、日本国内では、おもに鹿児島県や長崎県、愛知県などで栽培されています。ただし、近年では国産ごまの栽培量は減少しており、ミャンマー、インド、エチオピア、パラグアイなどからの輸入品が増えています。
基本的には、さやの裂ける直前に茎ごと刈り取り、風通しのよい場所で乾燥させた後、叩いて種子を取り出します。これはとても手間のかかる作業です。これが国産ごまの収穫量が少なく、高価になる一因です。
ごまは、生で食べられることはほとんどなく、炒って食べるのが一般的です。さらに、すりつぶすことで、香りとコクがよりいっそう引き立ちます。
ごまには大きく分けて白ごま・黒ごま・金ごまの3種類があります。ただし、流通量が多いのは白と黒です。色の違いによる栄養価に大きな差はないとされていますが、含有される油脂や香気成分には違いがあります。
白ごまは皮が薄く、味わいはややマイルドで香ばしさよりも甘みがあるため、煮物やお菓子などとの相性がよいとされています。
いっぽう、黒ごまは皮が厚く香りがしっかりしているため、料理に深みやコクを加えたいときに向いています。炒りごまやすりごまとして使うと香りが引き立ちます。
金ごまは、濃厚な香りと旨味を持つことから、ごま好きの間では人気となっています。
ごま油は焙煎したごまから搾った香味油で、和食だけではなく、韓国料理や中国料理でも重宝されます。焙煎の度合いで香りが異なり、淡口は軽やか、濃口は芳醇でコクがあります。
天ぷらの揚げ油として使われることが多い理由は、ごま油は高温でも香りがとびにくく、天ぷらに香ばしい香りとコクを加えることができるからです。
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