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春を告げる梅の花がほころび始めた。奈良時代ごろまでは、花といえば梅をさしたという。古来、天皇家と梅の花はゆかりが深い。美智子さまは、大切な催しの際には梅の花の着物をお召しになり、昭和天皇の食卓に梅をつかった料理がのぼることもあった。今回は、昭和天皇が愛した梅の料理の物語である。

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梅の花を愛し、着物に仕立てられた美智子さま

春空
つばらかに咲きそめし梅仰ぎつつ優しき春の空に真むかふ

美智子さまは、梅の花をたいそう愛されていた。これは昭和35年2月23日に浩宮さま(今の天皇陛下)をご出産され、その数日後に詠まれた御歌である。

ご結婚されたころ、東宮仮御所の応接間には日本画の第一人者である前田青邨(せいそん)の「紅白梅」が飾られてあった。その紅白梅の絵をモチーフに手描きされた友禅染めの訪問着は、お気に入りのお着物としてたびたびお召しになられた。

浩宮さまが2歳のころの写真をご覧になった人もいるだろう。紅白梅の訪問着をお召しの美智子さまが椅子に座られ、浩宮さまが美智子さまのひざに小さな手を添えられている。二人の奥に座られている皇太子殿下(今の上皇陛下)は、おだやかに微笑まれている。幸せな家族の肖像である。

美智子さまは、ここぞという大切なシーンでさまざまな梅の柄のお着物をお召しになった。

美智子さま(JISS/講談社)
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ほほえましいほど庶民的な昭和天皇のお食事
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