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それぞれの味を引き立て合う至極の一杯

「中華そば」(並750円)。小は680円で大は900円

人気メニューの味噌らーめんや塩そばを捨ててまでこだわり抜いた「中華そば」(並750円)がこれだ。具材は豚バラ肉を使ったチャーシューとメンマ、ナルト、海苔、ネギ。これはラーメンじゃない。中華そばである。誰もがイメージする中華そば。

澄み切ったスープは、鶏ガラと豚骨、昆布がベース。しかも、化学調味料は一切使っていない。麺はやや太めで噛み応えがありそうだ。では、いただきますっ!

フーフーしながら麺をすすり込むと、麺に纏ったスープの旨みと麺を噛んだときの小麦の味と香りが口の中で一体になる。今どきのラーメンのような複雑な味ではなく、誰もが食べたことのある素朴でやさしい味わいに心が和む。

「焼きめし」(小300円※単品での注文は不可)。並は650円で大は950円(単品の価格。中華そばとセットで注文する場合、それぞれ100円引き)
「焼きめし」(小300円※単品での注文は不可)。並は650円で大は950円(単品の価格。中華そばとセットで注文する場合、それぞれ100円引き)

一方、こちらは「焼きめし」(小300円※単品での注文は不可)。これもまた、チャーハンではなく、焼きめし。お米のひと粒一粒に具材の旨みがコーティングされているのがよくわかる。しかも、何とも香ばしい香りが鼻腔をくすぐり、一刻も早くレンゲで掻き込みたくなる。

具材は、チャーシューとネギ、玉子といたってシンプル。ただ、業務用コンロの火力でラードで炒め、香り付けにネギ油を使うので、家庭のチャーハンとはまったく違う。では、いざ、実食!

おーっ! 口の中で香ばしい香りとほのかな甘みがふわっと広がる。これは仕上げに用いたチャーシューのタレだろう。さらに米粒を噛むごとに染み込んだチャーシューの旨みがじんわり。旨いなぁ……。

焼きめしはどんなに忙しくても、注文が入るごとに調理する

不思議なことに、焼きめしを食べるとラーメンが、ラーメンを食べると焼きめしが食べたくなる。交互に食べると、それぞれの美味しさを引き立て合い、単品で食べるのとはまったく違った味わいに変化するのだ。

もちろん、中華そばのみ、または焼きめしのみを注文することもできるが、絶対に中華そばと焼きめしをセットで注文するのをおすすめしたい。少食の方や女性でも楽しめるように、中華そばと焼きめしは、それぞれ小と並、大とサイズが選べるのでご安心を。

「実は中華そばも焼きめしも単品で食べた場合、あえて物足りなく感じるように作ってあるんです。チャーラーはチャーハンとラーメンのセットメニューではありますが、僕はひとつの完成された料理だと思っています」

そう、それ! ここ『太陽食堂』でチャーラーを食べてから、チャーラーをひとつの料理だと思ってレポートするようになったのだ。未だかつてそんな観点からチャーラーを論じたフードライターはいない。私にとっては革命的な出来事だったのだ。

これからもチャーハンとラーメン、それぞれの美味しさを引き立て合う絶品のチャーラーを紹介していくのでお楽しみに!

取材・撮影/永谷正樹

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永谷正樹
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