日光を浴びると緑色になる? 根起源か茎起源かを見分ける方法は?ゴボウは茎のように見えますが、実は根です。このように素人目には根起源か茎起源かを見分けるのは難しく思えますが、いくつか見分ける方法があります。 細い側根が生え…
画像ギャラリー「おとなの週末Web」では、食に関するさまざまな話題をお届けしています。「『食』の三択コラム」では、食に関する様々な疑問に視線を向け、読者の知的好奇心に応えます。今回のテーマは「根菜」です。
文/三井能力開発研究所代表取締役・圓岡太治
「根」が肥大化
大根やニンジンは根菜と言われ、食べているのは根が肥大化したものです。いも類も同じく根菜ですが、中には茎(地下茎)が肥大化したものもあります。
次のいも類のうち、根が肥大化したものはどれでしょうか?
(1)ジャガイモ
(2)サトイモ
(3)サツマイモ
地下茎が肥大化したものは根菜類
答えは、(3)の「サツマイモ」です。
農林水産省は、野菜を以下の4種類に大別しています。
「葉菜類」葉を食べる。キャベツやホウレン草など。
「果菜類」果実を食べる。ナスやキュウリなど。
「茎菜類」茎を食べる。アスパラやタマネギなど。
「根菜類」根・茎(地下茎)・球根などを食べる。大根やニンジンなど。
※(参照)いちご、メロン、ぶどう「くだもの」はどれ?「食」の三択コラム
https://otonano-shumatsu.com/articles/278198/3
大根やニンジンなどのように、根が肥大化したものは「根菜類」、アスパラガスやタマネギなどのように、茎が肥大化したものは「茎菜類」(けいさいるい)としていますが、茎の中でも地下茎が肥大化したものは根菜類に含めています。つまり根菜類とは、食用部を地中から掘り出すような野菜のことを指していると言えます。
「いも」とは、植物の根や地下茎が肥大化して養分を蓄えた器官のことで、植物の種類によって根起源と茎起源の両方があります。サツマイモは根が肥大化したものですが、ジャガイモやサトイモは茎(地下茎)が肥大化したものです。
日光を浴びると緑色になる?
根起源か茎起源かを見分ける方法は?
ゴボウは茎のように見えますが、実は根です。このように素人目には根起源か茎起源かを見分けるのは難しく思えますが、いくつか見分ける方法があります。
細い側根が生えているかどうか
双子葉植物は、中心に太くて長い主根があり、そのまわりに細い側根が生えています。ダイコン、ニンジン、ゴボウなどの食べる部分は、主根の部分で、その周りにヒゲのような細い根が生えているのが見られます。一方、茎であるジャガイモの表面はツルツルで、このような根は生えていません。ダイコンも白い部分は根ですが、上部の葉に近い部分は茎で、そこには根は生えていません。
日なたに置いておくと緑色になるかどうか
ジャガイモを日に当たるところに置いておくと、緑色に変色します。それは葉緑素が生じるためですが、根であるゴボウやサツマイモではこのようなことは起こりません。ダイコンも上部は緑色ですが、それはその部分が茎だからです。