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お笑いコンビ「ティモンディ」前田裕太さんの、「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げた連載コラム。30代に突入した前田さんが「大人」を目指して過ごす日々を、食・趣味・仕事など様々な視点で綴ってくださいます。連載は、第1・3木曜日に更新です。「(理想の)大人ってなんだろう?」を一緒に考えながら、前田さんの成長を見守りましょう!
ティモンディのスーツの色は、なぜいつも「青」と「オレンジ」なのか。「勉強」編の第3回では、その深~い理由が明かされます。「色彩」に対する前田さんの興味深い考察です。

衣装の色合いを決めるため、「色彩学」を勉強

私はメディアの仕事に出る時は基本的に青色のスーツを着ている。

いつもスーツを着る時は青色を選んでいるのだけれど、
別に青色が好きな訳ではない。

では何故青色を着ているのかというと、単に仕事のため。
隣にいる大男が全身オレンジ色をしているからだ。

お笑い芸人は、まず舞台しか自分達の活動の場が無い。
東京・中野のキャパ7人という家のリビング程度の広さでライブをやったり、
我々の場合は池袋の路上で漫才をしたこともある。
そんな若手時代から(現時点で芸歴8年目なので芸能界ではまだまだ若手なのだけれど)
ついて回るのは衣装の問題なのだ。

先輩の見様見真似(みようみまね)で、とりあえず買える安いスーツを着てみたり、
長年色々と試行錯誤はしてきたのだけれど、
結局、正解のないものを模索してもキリがないので、
衣装の色合いを決めるためにも色彩学を勉強することにした。

色彩学は面白かった。

高岸の方は見る人が元気になるような色にしようと話になり、調べたら、
どうやら色彩心理では、赤、黄色、オレンジがそれに該当することが分かった。
太陽や火、朝焼けや物から反射する光など、明るい印象から、
目にした人が明るくなるように感じる色だそうだ。

いや、人によるだろ、と私のような性根ひん曲がった輩は思うかもしれないけれど、
不特定多数に見られる職業なので、統計的に比較的多くの人が感じる効果を優先するのは仕方ない。
オレンジ色で胸糞悪くなる人は、もう仕方ないと割り切って我慢してもらいたい。

他にも、赤はカズレーザーさんいるし、黄色はダンディさんいるし、と私なりに被らないように考慮して、
色彩学的に思考しながら、安い服を試着したり買って舞台に立ってみたり試行錯誤があった末、
ご存じの通り高岸はオレンジ色の衣装を着ることになった。

私の衣装は、それに応じて、オレンジ色をより活かすような色があればそうしよう、と思ったのだけれど、
それが調べたら青色だったのだ。

今の衣装の理由は、それだけだ。

混ぜた時に無彩色となる2つの色のことを補色というのだけれど、その補色同士を並べると鮮やかさが強調される効果がある。オレンジの補色が青色だったのだ。

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「補色」関係にある“心の色”を持った相手はいるか...
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