フード・ピラミッドとは
答えは(3)の「肉類の消費量が少ない」です。
地中海食では、牛肉や豚肉などの肉類の消費が少なく、魚介類の消費が多いのが一つの特徴です。魚介類にはビタミン(D、E、B12)、必須ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム等)などの栄養素や、DHA、EPAなどの高度不飽和脂肪酸が含まれています。
地中海食の特徴を示すフード・ピラミッドというものがあります。それによると、地中海食の食事内容はおおよそ次のようになります。
(毎日)全粒穀物、果物、野菜、豆類、ナッツ類、オリーブオイル
(週2回以上)魚介類
(週に数回)鶏肉、卵、チーズ、ヨーグルト
(月に数回)牛肉、豚肉、菓子類
(飲み物)水を毎日、適度にワイン
そのほかに健康に良いこととして、人と一緒に食事をとることや、運動をすることも指摘されています。
地中海食が健康に良い主な理由として、以下のことが挙げられます。
(1)不飽和脂肪酸の摂取が多い
地中海食では、不飽和脂肪酸を多く含むオリーブオイル、魚介類、ナッツ等の摂取が多く、飽和脂肪酸を多く含む肉類の摂取量は少なめです。不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化を予防するのに役立ちます。
(2)低GI食品の摂取が多い
主食は全粒穀物やパスタがよく食べられますが、これらは食後の血糖値上昇が緩やかな低GI食品です。GI値とは、食後の血糖値上昇を示す指標です。また全粒穀物には、精製した穀物よりもミネラルや食物繊維が多く含まれています。
(3)抗酸化物質の摂取が多い
地中海食でよく摂取する野菜やオリーブ油には、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール等が多く含まれています。また、赤ワインもよく飲まれますが、赤ワインにもポリフェノールが多く含まれており、食事中に適量の赤ワインを飲むことで、動脈硬化、糖尿病、ガンなどの予防効果があることが知られています。