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CIを導入、多くのラーメン店に影響を与えた銘店

関川さんは、それまでのラーメン業界とは一線を画したコンセプトとクオリティで革命を起こしました。例えば、ラーメン店にCI(コーポレートアイデンティティー)を40年以上も前に導入したこと。例えば企業理念、ロゴ、ビジュアル等です。

げんこつ屋ロゴ

下記は関川さんが残したコンセプトシートです。

手書きのコンセプトシート

また、食べ歩きをしている中で、関川さんは当時のラーメン店の弱点を発見していました。それは以下の4点でした。

(1)女性客・家族連れが少ないこと
(2)横柄な態度の接客をするお店が多いこと
(3)店舗が汚く、入りづらいこと
(4)原価をかけていないこと

関川さんはこれらを克服できれば、必ず繁盛店になるということを確信していました。

そして内装。それまでのラーメン店と言えば、どちらかというと中華の影響を受けた赤い天板に、雷文等の装飾をするようなお店が主流でしたが、女性客、家族が気軽に入れるよう、衛生管理を徹底し、和の要素を取り入れた内装を手掛けました。

店内ではラジオやテレビ中継でなく、ジャズを流し、90年代後半のラーメンブーム時に広まった内装やスタイルを、関川さんは昭和の時代から取り入れておりました。

阿佐ヶ谷店の内装(昭和56年頃)

また女性客への配慮という点で、1991年放送のテレビ東京「クイズ!それは職業秘密です」の中で、以下のようなクイズが出されていました。

【問題】
ラーメン店のイメージアップを図る関川さんは女性客を増やすためにあるアイディアをお思いつきました。そのアイディアとは次のうちどれでしょう

(1)特製低カロリーラーメン
(2)長い髪を結ぶためのゴムのサービス
(3)女性専用席
(4)お茶とお菓子のサービス

【答え】
答えは“(2)長い髪を結ぶためのゴムのサービス”でした。
今でこそ、このようなサービスをしているラーメン店はありますが、このサービスを昭和50年代から始めていたということが驚きです。

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おとなの週末Web編集部
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