旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:チコリ
難易度:★★☆☆☆
サクサク食感とほろ苦さが美味
見た目がちょっと小ぶりの白菜のようなチコリ。原産地はヨーロッパで、キク科に属する野菜です。フランスやオランダ、ベルギーなどではおなじみの野菜です。別名はアンディーブで、こちらはフランス語。チコリは英語名です。
ひと昔前は輸入ものばかりでかなり高価な野菜でしたが、近年では国産ものも多く出回るようになったことから比較的安価に手に入るようになりました。
日本名は菊苦菜(きくにがな)。その名のとおり、苦味があることが特徴です。もとは食用とするには苦すぎる野菜だったのですが、「軟白栽培」という日光に当てない方法で栽培することで苦味をやわらげることができ、食用とすることができたといわれています。
本来のチコリの葉の色は赤や緑色なのですが、軟白栽培をすることでスーパーで見かけるような薄黄色になります。
食するのは芽の部分で、成長すると薄紫色の花を咲かせます。
チコリ栽培には手間がかかります。まずは種をまき、チコリ芋と呼ばれる根株を育て、それを冷暗所で寝かした後に日の当たらない場所で育てます。数週間でチコリ芋から芽出てきます。その芽を切り取り、チコリとして出荷されます。
チコリ芋(根の部分)は炒ってコーヒーのようにして飲まれることもあります。
また、濃い紫色の葉のチコリにそっくりな品種もありますが、こちらは「赤チコリ」または「ラディッキオ」と呼ばれるチコリの変種です。こちらは丸型のものと細長いものがあります。
少々ややこしいのですが、フランス語でチコリという野菜は英語ではエンダイブと呼ばれます。こちらは葉がギザギザした野菜です。エンダイブもキク科の野菜で、チコリと同様に苦味をもっています。
チコリのサクサクした食感を楽しむならサラダなどの生食が一番ですが、蒸したり、焼いたりして熱を加えると苦味がやわらぎ、甘みが増します。チコリの苦味が苦手な人は丸ごと蒸して温野菜サラダにしたり、ソテーにするのもおすすめです。