旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■若芽を食します
正解:コシアブラ
難易度:★★★★★
一度はお取り寄せしてみて!
コシアブラはウコギ科に属する山菜です。同じウコギ科であるタラの芽のようなメジャーな存在ではありませんが、「山菜の女王」という別名をもっているほど美味な山菜とされています。
北海道から九州に自生する、山に入ると見つけやすい落葉木なのですが、その高さは約15mにもなり、新芽もはるか頭上に生えていることが多いため、採取するのがひと苦労ということも多い希少性の高い山菜です。
旬は4月~5月頃までですが、標高の高い地域では6月下旬頃まで採取できます。標高の高いところで採れたもののほうが美味しいといわれています。
ただし、収穫するタイミングが難しく、天候がよいとあっという間に成長してしまうため、タイミングを逃すと一番美味しい時期を逃してしまいます。
栽培に手間がかかるのと、日持ちがしないことから市場にはほとんど出回っていないのですが、旬の時期にはWEBなどで産地直送のものをお取り寄せすることができます。
タラの芽と同じく新芽を食す山菜で、クセが少なく、ほろ苦い風味と、根元部分のコリッとした食感が特徴で、和え物やおひたし、天ぷら、まぜごはんなど、さまざまな料理で楽しめます。
とくに、天ぷらはコシアブラの定番料理といわれています。
コシアブラを採取するときの注意点は、ヤマウルシの新芽に似ていて、誤って触れてしまうと、かぶれてしまいます。山菜とりに慣れていない人は、はじめは山菜とりに慣れている人と山に入ることをおすすめします。
また、コシアブラなど野生の農産物については、食品衛生法における食品中の放射性物質の基準値を超える事例が一部地域で報告されています。これを受け、一部自治体が、業者に対して出荷・販売をやめるよう要請しているほか、自家消費についても控えるよう呼びかけています。購入や採取の際には、厚労省や自治体のホームページでご確認ください。
美味しいコシアブラの見分け方
食べごろの開いたばかりの若葉は鮮やかな黄緑色をしていて、表面に油が塗られたようなツヤがあります。
また、葉の柄部分が紫色をしたものが美味といわれています。 成長するとアクやクセが強くなり、硬くなってしまいまうので、育ちすぎたものは避けましょう。
とても足の早い山菜で、採取した後にはどんどん風味が落ちてしまいます。生で保存する場合は、根元を湿らせたキッチンペーパーなどで包み、新聞紙でくるんで穴をあけるなどして通気性をよくしたビニール袋に入れて、野菜室に保存しましょう。
とはいえ、美味しくいただけるのは2~3日程度なので、採取したらすぐに食べ切るようにしましょう。
コシアブラの注目栄養素
コシアブラは、葉を日干しにした後、煎じて飲むなど、薬用として用いられることもあるほど薬効の高い山菜です。
若葉には、アンチエイジング効果の高い、フラボノイド系ポリフェノールが豊富に含まれています。血圧降下作用が認められているケンフェロール、イソクエルチトリンという成分が含まれていることもわかっています。
また、食物繊維が豊富なことも注目ポイントです。
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