旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■乳白色の秘密は……
正解:ホワイトアスパラガス
難易度:★★☆☆☆
優しい甘みと柔らかい食感が魅力です
乳白色のホワイトアスパラガスと、緑色のグリーンアスパラガス。似て非なるものであるように思えるのですが、実は同じ品種です。
ホワイトアスパラはベルギー、オランダ、フランスやドイツなどでは古くから珍重されている野菜で、「野菜の女王」「貴婦人の指先」「食べる象牙」などと呼ばれることもあります。とくにドイツでは人気の食材で、さまざまな料理に使われています。
グリーンアスパラガスは、太陽の光に当たることで光合成が行われ、その過程でクロロフィルという色素が作られて緑色になります。
いっぽう、ホワイトアスパラガスは、芽に土をかぶせたり遮光フィルムでハウスを覆って太陽の光が当たらないように育られるため乳白色になるのです。
ホワイトアスパラガスはグリーンアスパラガスよりも柔らかく、甘みが強いことが特徴です。
年間を通して流通していますが、そのほとんどがメキシコやオーストラリアから輸入されたものです。さらに少し前までは、缶詰などに加工されることがほとんどで、スーパーでフレッシュなものを見かけることは稀でした。
しかし、近年では日本国内でも栽培農家が増え、旬の時期には店頭でも見かけることが多くなってきました。なかでも、北海道、長野県、佐賀県が生産量の多い地域となっています。
旬の時期は地域によって異なりますが、北海道、長野県では春から初夏にかけて、九州では冬から春にかけてが旬となります。
ホワイトアスパラガスのもつ、独特の甘みを楽しむには、ゆでたホワイトアスパラガスに、オリーブオイル、塩、こしょう、レモン汁をかけただけのシンプルなレシピでいただくのがおすすめです。また、ソテーなどにしても美味です。
バターとの相性も抜群で、ドイツでは卵と溶かしバターなどで作る「オランデーズソース」をかけるのがオーソドックスな食べ方です。
ホワイトアスパラガスのゆで汁には旨味が溶け出しているので捨てるのはもったいない! ゆで汁もスープなどにしていただきましょう。