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カナダ留学で英語力を磨く、生かせるフィールドはないか

大学時代には約1年間休学してカナダに留学をし、さらに英語力に磨きをかけた。

「卒業後の進路を考えたとき、ちょうどリーマンショックのあとでした。手に職をつけて生きていくほうが賢明ではないかと考えました。それに熱心に勉強してきた英語のスキルと組み合わせたフィールドはないかと探していたところ、『銀座久兵衛』が偶然新卒採用を始めた年だったのです」

登録していた就職サイトの担当者が木目田さんの経歴を見てスカウトメールが届いたそう。

「料理をしたこともないし、寿司職人になるとは1mmも考えていませんでした。でも寿司職人に魅力を感じたのは、和食が世界的に認知され出してきていたタイミングだったこともあり、これから先の世界でも食いっぱぐれることはないだろうと思いました。外資系企業などで帰国子女や語学が堪能なメンバーの中で埋没するよりは、自分の強みがより活かせるのではということも、背中を押された理由の一つでした」

修業するなら一番厳しいところで

さらにこう話す。

「せっかく修業するなら一番厳しいところ、名前が通っているお店に行きたかったんです。そういう意味でも『久兵衛』は希望と合致していました。当時からインバウンド(訪日外国人客)も多く受け入れていたので、いずれ活躍の場はあるだろうと踏んでいたことも確かです。『久兵衛』に実際に入ってから、たくさんお話しするわけではありませんが、料理の説明やアレルギーの確認や宗教上召し上がれないものを確認するといった役割として、海外のゲストを対応する際に重宝がられました」

狙い通りのところにうまくハマった木目田さん。いざ寿司職人としての一歩を踏み出すことになった。

江戸前の仕事が施された、美しきコハダ
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職人は「黙って10年は続ける」という父の教え...
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市村 幸妙
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