築地駅「築地 挙母鮨」
「江戸っ子は屋台で寿司をつまんだ後、帰り際に暖簾で手を拭いて店を後にしたそうです。なので暖簾の汚れっぷりが、旨い店の判断基準だったとか」。と、話してくれたのは『挙母鮨』の星野店長。2018年、市場移転後もにぎわう築地場外に登場した新顔だ。
明朗会計のおきまりセットが中心だが、「あちこち食べ歩けるのが築地の醍醐味。屋台さながら、お好み握りを数貫だけ、でも気軽にどうぞ」と江戸っ子スタイル。握りの実力も、江戸前の主役格、小肌を頬張れば一目瞭然。白身の昆布〆も本マグロも、いい魚使って、いい仕事してますねー。
「今はさすがに暖簾で手を拭く人はいません(笑)」とのことだが、この店の暖簾も、きっといい感じにくたびれていきそうだ。