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中古車はハードルが高い

6代目チェイサーはFRスポーツセダンというキャラからもドリフト系で今でも人気が高く現役のドリフトマシンもいるほど。

全国に流通している中古車は、常時150台程度で、中古相場はまさにピンキリ状態。下は80万円前後から上は700万円オーバーと価格レンジが広い。しかも20万㎞超えのモデルも少なくない。そして顕著なのが、MTのほうがATより圧倒的に高値を付けていること、ノーマル状態のクルマが希少で、ほとんどはドレスアップやチューニングが施されたモデルとなっていることだ。

年式、使用環境を考えるとエンジン、駆動系にも不安が残る。同年代の2ドアクーペなどよりも、素人が手を出すにはハードルが高い中古車と言えるだろう。

ただこの中古人気が続いていることこそ、最終となった6代目チェイサーの後席を物語っている。

前期モデルのリアビュー。フロントからリアにかけてせり上がるラインがスポーティ

【トヨタチェイサーツアラーV主要諸元】
全長4715×全幅1755×全高1400mm
ホイールベース:2730mm
車両重量:1470kg
エンジン:2491cc、直6DOHCターボ
最高出力:280ps/6200rpm
最大トルク:38.5kgm/2400rpm
価格:322万2000円(5MT)

やっと若者から支持されたのに、そのモデル限りで消滅となった6代目チェイサー

【豆知識】
2代目チェイサーは1980年に登場。前期モデルは地味な4ドアハードトップで人気もイマイチだった。マークIIと同時に1982年10月にビッグマイチェンを受けてフロントマスクを一新すると同時に、『ツインカム24』と謳った2L、直6DOHCエンジンを搭載して販売激増。スラント下ノーズはマークIIよりもスポーティだった。ただ、マークIIとはひと味違う高級感を前面にアピールしたブランニューFRセダンの初代クレスタの人気もあった存在感が薄まってしまった感は否めない。

スラント下ノーズはマークIIも同じだが、イマイチ消化不良なデ座員だった2代目

市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。

写真/TOYOTA、ベストカー

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市原 信幸
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