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「中華そば 一力」のスープと麺の特徴

そのスープは豚骨、鶏ガラをベースとした、とんこつ醤油。屋台時代からの特注寸胴鍋で作り上げます。鶏と豚の脂が混じり合い、黄金色にキラキラと輝いています。現在の中華そばは、2008年当時と比べても、さらに使用食材を増やし改良が加えられ、より奥深い味わいに進化しています。

麺も改良され、北海道産超強力小麦「ゆめちから」をベースに、中力粉などをブレンドした小麦「穂のちから」も使用した“多加水熟成ウェーブ麺”。温度、湿度に合わせて最高の状態のものを提供します。

麺は、多加水熟成ウエーブ麺。北海道産超強力小麦の「ゆめちから」をベースに、中力粉をブレンドした「穂のちから」を使用

具材はチャーシュー、メンマ、ネギに、ベニショウガで彩りを添え、香りづけには粗びきの胡椒を使用……。

ミシュランガイドにも掲載された「中華そば 一力」のラーメン。屋台から始まった福井のソウルフード

ミシュランガイドに掲載された“ふるさとラーメン”

そんなお店に新たなメモリアルが加わりました。2021年5月、富山、石川、福井3県を対象とした『ミシュランガイド北陸2021特別版』が発売され、そこに「中華そば 一力」本店が掲載されたのです。

二代目店主の菅井宏治さんによると、「(ミシュランに)掲載されるラーメンは、どちらかというと淡麗系ラーメン主体でしたので、私たちのお店が掲載されることはないだろうと思っていました。屋台から始まったソウルフードが、こうして掲載されたことは大変うれしいことです――」とのことでした。「中華そば 一力」には、今も県外からも多くのお客さまが訪れますが、地元からの支持も熱烈です。お盆や正月になると帰省する地元出身の方々がこぞって訪れています。三世代にわたる方も多く、“ふるさとラーメン”という言葉がぴったりです。二代目の菅井宏治さんは、「跡取りがいないし、(いたとしても)大変だから継がせたくない」と言っていますが、この敦賀の中華そばという食文化が、途絶えてしまうのは本当にもったいない。なんとしてでも続けてほしい、と願っております。

■中華そば 一力
[住所]福井県敦賀市中央町1丁目13-21

今や福井きっての超有名店となった「中華そば 一力」。店舗を構えた頃の外観=1977年
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『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店5...
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おとなの週末Web編集部
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