瀬戸内海の景色をパノラマビューで楽しめる、贅沢な老舗宿
締めくくりは、瀬戸内海と宮島のシンボル「大鳥居」を臨む絶景宿『錦水館』へ。宮島桟橋から徒歩5分ほどで到着する温泉旅館は、100年以上の歴史を誇る。山海の幸を五感で堪能できる懐石料理と、神の島から湧き出る「天然潮湯温泉」が魅力だ。
『錦水館』の創業は1902(明治35)年。2025年で創業123年を迎える。「戦前は海軍御用達の武内商店として、海軍に物資を運送する商売と嚴島神社への参拝客の宿泊を提供する船宿としての2つの顔を持っていました」と語る、総支配人の志熊聡さん。
戦後は二代目の武内 松太郎さんが宿だけに的を絞り、木造2階建ての小さな建物から営業をスタートしたそうだ。宿の名称は、「どんな時代にあっても、錦川のせせらぎのように、いつまでも光り輝く宿でありたい」という想いから、岩国の錦帯橋の下を流れる「錦川」の清流にちなんで『錦水館』と名付けた。
厳島神社が1996年(平成8年)12月にユネスコの世界文化遺産に登録されてからは、県外からも多くのゲストが足を運ぶという。
「時代に合わせておもてなしを変幻自在に進化させたいという信念の元、厳島神社の世界文化遺産登録後は、神社とホテルを会場としたホテルウェディングなども独自に行い、沢山の方にお越しいただきました。2021年からは昨今の風潮に合わせて団体ではなく、少人数で宿泊されるお客様に合わせた半露天温泉付特別室などもスタートしています」(志熊さん)
2021年に新設された「半露天温泉付特別室」1泊2食付1名4万5000円~は、和の趣を感じる、モダンなデザイン。窓の外の瀬戸内海を臨みつつ、準天然の「光明神々温泉」のやわらかなお湯に癒されながら、プライベートな空間で湯浴みを楽しもう。