鈴廣かまぼこと登山電車のコラボ
引退した”箱根登山電車”が出迎えてくれる「えれんなごっそCAFE107」は、”鈴廣かまぼこ”の直営店舗だ。“えれんなごっそ”とは、小田原の方言で「いろいろなごちそう」を意味するそうだ。この”電車カフェ”のほかに、同じ敷地内の別棟にはレストランもあり、そちらではブランチやランチが楽しめる。とはいえ、せっかく登山電車が目的で来たのだから、わき目も振らず”駅に佇む登山電車”をイメージした「CAFE107」へ、いざ入店。
注文は、テラスに面したカウンターで、と案内された。イートインスペースは、店内、テラス、電車内と3箇所あり、プラットホームに見立てたテラス席も良いが、ここはやはり電車の中で箱根ビール(クラフトビール)をいただくことにした。このビールは、鈴廣自慢の地ビールで、“鈴廣かまぼこの里”にある醸造所で毎日造りたてが提供される。「箱根ピルス」、「小田原エール」、「季節のビール」の3種類の中から“箱根ピルス”をチョイス。“アテ”は「かまぼこピンチョス」。そうそう、カフェ107の“107”とは、この登山電車の名前(車両番号)「モハ1形107号」から名付けられたもので、これにちなみ“かまぼこピンチョス”は107種類もあるそうだ。その中から日替わりで3種類が選ばれ、セットになって提供される。
アルコールが苦手な方や甘党の方にオススメなのが、箱根登山電車をモチーフにした手作りケーキ、その名も「箱根登山ケーキ」。”CAFE107”だけで味わえるオリジナルスイーツだ。そのほかにも、 小田原の名水「箱根百年水」を使用したブレンドコーヒー や、かまぼこの焼きたてホットサンド、鯵カツバーガー(土日限定)、蒲鉾が入った手作りパン(平日限定/シーセージ焼きパン、シーセージ揚げパン、ちくわパン)などもある。
心地よく酔いもまわってきたので、周りの目を気にせず!?登山電車をじっくり見学させていただいた。”撮り鉄三昧”である。その一心不乱に撮影する姿は、友人に言わせると挙動不審者“だと、からかわれた。さてさて、気のすむまで撮影ができたので、身も心もお腹いっぱいである。ごちそうさまでした。
〔店舗情報〕えれんなごっそCAFE107、神奈川県小田原市風祭50、電話0120-07-4547、営業時間/10:00~17:00(ラストオーダー16:30)、定休日/なし(1月1日は休み)、テイクアウトなし(イートインのみ)。
文・写真/工藤直通
くどう・なおみち。日本地方新聞協会特派写真記者。1970年、東京都生まれ。高校在学中から出版業に携わり、以降、乗り物に関連した取材を重ねる。交通史、鉄道技術、歴史的建造物に造詣が深い。元日本鉄道電気技術協会技術主幹、芝浦工業大学公開講座外部講師、日本写真家協会正会員、鉄道友の会会員。