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プログレは小さな高級車

プログレがデビューした時のプレスリリースを見ると、『新世紀の高級車をテーマに開発した新型プログレは、傑出した性能と品質、品位とゆとりの室内空間、そして永続する味わいをミディアムクラスのボディサイズに具現化した小さな高級車』とある。

開発責任者は奥平総一郎氏(前ダイハツ社長)と野口満之氏の2名。特に野口氏はトヨタの2代目センチュリー(先代)のチーフエンジニアを務めたいわば高級車のノウハウをふんだんに持っていた方だ。小さな高級車を標榜するトヨタの本気度の証だろう。セルシオに匹敵するパッセンジャーカーとしての最高レベルのクォリティ実現のための大抜擢だ。

プログレの開発責任者の野口氏は2代目セルシオを担当した高級車スペシャリスト

マークIIクラスと差別化

ボディサイズは全長4500×全幅1700×全高1435mmの5ナンバーサイズながら、クラウンと同じ2780mmのロングホイールベースを採用しているのがポイントで、小さくてもゆったりとした室内スペースを実現していた。

サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンが与えられていた。走りについては後述するが、FRとしての素直なハンドリングの実現は当然ながら、プログレの場合はとにかく優れた乗り心地に勢力が注がれていた。その点はマークIIクラスとは大きく差別化されていた。

ドッシリ感のあるリアビューの評価は高い

デザインは控えめ

プログレは真横から見るとショートボディにロングホイールベースという組み合わせゆえ、オーバーハングが短い。オーバーハングが短いモデルはスポーティに見えるが、プログレの場合は、ドッシリ感につながっている。

プロポーションは立ったAピラー(フロントウィンドウの支柱)をはじめ、前後の絞り込みもなく基本的に『四角さ』が強調されている。それゆえ少々古臭く武骨にも見える。また、若々しさは皆無だ。クルマによっては色気、艶やかさを感じさせるデザインというのもあるが、プログレはまったくそれがない。キャラクターを考えて意図的にトヨタはそうしたのだろうが、よく言えば控えめ、悪く言えば地味だった。

Aピラーが立っているためスクエア感が強調されるプログレのデザイン
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フロントマスクは賛否分かれた
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市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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