珍しかった車体ペインティング
いまでこそ、「車体ラッピング」と呼ばれる車体に装飾を施した電車やバスを多く見かけるが、昭和の時代は車体に直接、絵柄などをペイントするのが一般的だった。その手間などから、カラフルな車体デザインを目にする機会は少なかった。相模鉄道では、1983年12月に「横浜駅乗り入れ50年」という節目の年を迎えた。これを記念し、相鉄線利用者へのご愛顧と沿線住民とのコミュニケーションを図る目的で、グラフィックカー「ほほえみ号」(新6000系車両1編成8両)の運行を開始した。
車体のデザインは、独特のイラストで人気を博した久里洋二氏が担当し、相鉄いずみ野線(当時は二俣川駅~いずみ野駅間)沿線の「緑と自然」をイメージした“花の絵”を、新6000系電車1編成8両すべての車体に描いた。そのボディペイントはひときわ目立ち、登場すると瞬く間に大きな反響を呼んだ。当初は、2年間の期限付きで運行を開始したが、利用者に親しまれたこともあり、最終的には1991(平成3)年まで走り続けた。これを機に、相鉄線にはこの車両を含め、全部で3種類のグラフィックカーが登場した。




