いまから43年前の1983(昭和58)年12月、神奈川県を走る相模鉄道=通称「相鉄〔そうてつ〕線」の横浜駅乗り入れ50周年を記念して、“花畑や自然”をモチーフにした当時としては斬新で鮮やかなデザインの電車が登場した。その電車は、思わず笑みがこぼれてしまうような明るい雰囲気を誘うことから、「ほほえみ号」と名付けられた。相鉄線は今年で運行開始100年を迎える。これを記念して当時の“ほほえみ号”を再現した電車の運行を2026(令和8)年8月30日(日)からスタートする。2027年には、沿線で開催される「国際園芸博覧会」への出展も予定しており、そのPRもかねての復刻電車というわけだ。そんなイベント電車の紹介とともに、”相模鉄道”100年の歴史の一端を垣間見ることにしたい。
※トップ画像は、相模鉄道の運行開始100年を記念して、かつての「ほほえみ号」のデザインを一部分だけ復刻させたラッピング電車(11000系)=資料提供/相模鉄道
過去には東急傘下だったことも
相模鉄道の前身は、1926(大正15)年に開業した「神中〔じんちゅう〕鉄道」で、神奈川県央部開発の先駆けとして、厚木と横浜を結ぶ鉄道として蒸気機関車による運行がはじまった。旅客や貨物輸送のほか、相模川で採取された砂利を建設資材として販売するほか、乗合自動車(路線バス)の運行も手掛けた。
路線は当初、厚木駅~二俣川〔ふたまたがわ〕駅間にはじまり、その後、横浜に向けて建設工事は進められた。1929(昭和4)年には西横浜駅まで開通、1931(昭和6)年に平沼橋駅、1933(昭和8)年には横浜駅まで路線を完成させた。1939(昭和14)年に東京横浜電鉄(→現在の東急電鉄)の傘下に入り、社長には企業買収で名を馳せた五島慶太氏が就任した。この当時はまだ、電気鉄道ではなく、蒸気機関車が引く客車列車やディーゼルカー、ガソリンカーが活躍していた。








